兎川寺
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兎川寺(とせんじ)は、長野県松本市里山辺にある真言宗智山派の寺院である。
創建は聖徳太子とされる。中世には天台宗、真言宗合わせて24坊からなる大伽藍となり、広く信仰を集めた。長い歴史の中で南北朝時代の衰えや、戦国時代の惨禍を受けながらも、歴代松本城主の帰依、領民の信奉によって、長く法燈を伝えてきた。維新後に賊軍となった松本藩は、新政府へのおもねりから、全国的にも例を見ない廃仏毀釈を断行したため、明治4年廃寺となったが、壇信徒の篤い信仰の力によって再建された。今の本堂は文永3年(1820年)、諏訪市の寺社建築立川流初代の立川和四朗富棟と共に活躍した藤森廣八包近の建造で、当時の面影を偲ぶことができる。
本尊は千手観音である。
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