伝香寺
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伝香寺(でんこうじ)は奈良県奈良市小川町にある律宗の寺院。山号はなし。本尊は釈迦如来(千手観音とする資料もある)。花びらが一枚ずつ散ってゆく散り椿は、東大寺開山堂の糊こぼし・白毫寺の五色椿と並び「奈良三名椿」に数えられる。
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[編集] 歴史
鑑真和上の弟子である思託(したく)律師により宝亀2年(771年)に開創されたと伝わるが、創建の正確な時期・事情は定かでなく、以後中世までの沿革も定かでない。
天正13年(1585年)に戦国武将の筒井順慶の母・芳秀宗英尼が順慶の菩提を弔うために再興した。現存する本堂はその時のものである。
[編集] 建造物
- 本堂(重要文化財)-天正13年(1585年)の再興時に建立された寄棟造・方三間の建物で、地蔵菩薩立像が安置されている。
- 表門(奈良県指定文化財)
[編集] 文化財
- 重要文化財
- 本堂
- 木造地蔵菩薩立像 - 鎌倉時代に一部に流行した裸形像で、別名・裸地蔵とも呼ばれ、裸形の木像の上に、普段は本物の着物が着せられている。像内納入品のガラス瓶、小仏像等も一括して重要文化財に指定されている。納入品から安貞2年(1228年)頃の作品と推定される。
- 奈良県指定文化財
- 木造聖徳太子(南無仏太子)立像
- 伝香寺旧蔵の文化財
- 木造聖観音立像 - 昭和4年(1929年)重要文化財(当時の国宝)に指定。第二次大戦後、民間の所有となり、現在は京都市・細見美術館の所蔵。像高113cm。平安時代中期、10世紀頃の作品。
[編集] アクセス
[編集] 関連項目
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