三宮センター街
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三宮センター街(さんのみやせんたーがい)は神戸市中央区三宮町の繁華街にある商店街である。 フラワーロードと鯉川筋をほぼ東西に結んでいる。 アーケード付の商店街だが、震災で一部落下し、その部分については一時期取り払われていた。 毎年夏になると、オブジェを詰めた大きな角氷が置かれ、行き交う人々に人気がある。
[編集] 歴史
三宮センター街の直接の誕生は、終戦直後の1946年、焼け野原となった神戸市街地のなかで、三宮駅前と元町駅前の間にできた店舗群にあるとされる。三宮駅前の一角(現在の神戸マルイのある一角)に「三宮ジャンジャン市場」が、その北にある国鉄の高架下に今日の「三宮センイ商店街」が、今日の三宮センター街(うち三宮町一丁目・二丁目地区)に「三宮センター街」が、そして今日の三宮センター街(うち三宮町三丁目地区)に「三宮柳筋」が誕生した。
1951年、三宮センター街に、よしずを編んだアーケードが張られた(1953年には本格的なアーケードを建造)。その後、1960~1970年代の再開発で誕生したさんプラザ・センタープラザの竣工に合わせ、1971年に鉄骨造のモダンなアーケードが完成、LEDによる電光情報表示機を備えた時計「クルルン・ボックル」がお目見えした。また、このころに、三宮柳筋が三宮センター街に編入された。
1995年1月17日の阪神・淡路大震災で、三宮一帯は大きな被害を受けた。三宮センター街においてもとりわけ一丁目地区で大きな被害が出た。アーケードの落下、さんプラザ上層階の倒壊のほか、大型家電量販店や手芸店の建物が解体を余儀なくされた。同年1月19日にはセンター街付近で余震の影響と思われる火災も発生した。また、被災での略奪事件などの発生に対処するため、センター街の有志で自警組織を作り警備にあたった。
倒壊した一丁目地区のアーケードを取り払うとともに、店は徐々に再開。ひとたび雨が降り出すと店は大変だったようだが、日光がさんさんと差し込むなか営業するセンター街は、震災前よりも一段と明るく、被災地・被災者を活気付けた。軒先にカフェのようなひさしを張って営業する店舗も見られた。1997年にアーケードの再建復興工事が始まり、震災前よりも取り付け位置が高くなり、また自然光が多く差し込むおしゃれで開放感の感じる現在のアーケードが1998年3月に完成した。昨今の郊外型大型専門店(大型ショッピングセンター)の乱立で地方の中心市街地の空洞化が問題とされる中、この三宮センター街は平日はもとより休日ともなれば大勢の買い物客でごった返している。ここはいわゆる町の商店街とはかなりタイプが異なる(八百屋や精肉店などいわゆる一般の商店街の店舗はほとんどなく手芸用品や全国的にも知名度の高い神戸ブランドの洋菓子店、高級ブティックや大型書店などの専門店)ため中心市街地空洞化という現象はほとんどないといえる。ターミナル駅の三宮駅(阪急、阪神、JR、ポートライナー、神戸市営地下鉄(西神山手線、海岸線)などとも近いため三宮を訪れた人のほとんどがこの三宮センター街をまたその付近を通るので必然的に大勢の人で賑わうのであろう。センター街の三宮入り口付近の地価が路線価や公示地価などで神戸地区でもっとも高いとほぼ毎年報道されている。
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