三井砂川炭鉱
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三井砂川炭鉱(みついすながわたんこう)とは、北海道空知郡上砂川町に存在した炭鉱。最盛期には数十もの坑口を持つ、北海道の三井系炭鉱では主力級の炭鉱であった。水力採炭などを採用し1960年代からは、大深度からの採炭を進め効率性の向上に努めたが1987年、閉山に至った。
[編集] 歴史
- 1887年 石炭層発見
- 1903年 鉱業所発足
- 1967年 中央立坑櫓建設(後に地下無重力実験施設に転用される)。
- 1987年 閉山。石炭層発見から100年後であった。
- 1991年 財団法人宇宙環境利用推進センターによる地下無重力実験センターが開場
- 1994年 函館本線上砂川支線廃止
- 2003年 地下無重力実験センター閉鎖、立坑櫓撤去
[編集] 地下無重力実験施設
閉山後、立坑と立坑櫓を利用した地下無重力実験施設(財団法人宇宙環境利用推進センター)の誘致に成功。施設では、700m以上の落差を利用した無重力(微少重力)実験が繰り返し行われた。落下実験はカプセルを櫓の上から落下させるものであったが、1回当たりの経費は200万円以上であったこと(スペースシャトル等を利用するよりは安価であるのだが理解が得られなかった)、実験結果を工業・商業的に応用することが難しいなどの状況から利用率は低迷し、やがては閉鎖に追い込まれた。