丁関根
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丁関根(ていかんこん, Ding Guangen, 1929年9月-)は江蘇省無錫生まれ、中華人民共和国の政治家。第15次中国共産党中央政治局委員、江沢民在任の10年間、中央宣伝部長を務めた。
1951年上海交通大学卒業、1956年7月に中国共産党入党。交通部での業務を重ねえて87年に鉄道部部長、党組書記となるが、上海の列車事故で修学旅行中の日本人高校生28人が死亡した責任を取って辞職、国家計画委員会副主任(副部長級)に格下げされる。候補委員とはいえ、政治局委員が副部長となったのは文化大革命終結後初めてのことだった。
89年中央書記処書記、90年中央組織部長、92年から政治局委員(第14,15期)、中央宣伝部長。
中央宣伝部は建国以来の重要部門である党の思想や路線などを伝える宣伝工作を統括する機構であり、メディア規制における影響力は非常に大きく、メディア関係者からは嫌われた。また、法輪功問題に対処する中共中央指導者小組の副組長、中央精神文明建設指導委員会主任なども努めている。
98年、副首相時代の朱鎔基に党の政治局会議で「経済を理解しないで宣伝をしている」との批判を受けた。2002年に部長を退任、16全大会で70歳定年の内規により中央委員も引退。