リング0 バースデイ
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『リング0 バースデイ』は、2000年1月22日に公開された映画作品。原作は、鈴木光司の小説『バースデイ』の一編「レモンハート」。映画版『リング』シリーズの完結編。同時上映は、『ISOLA ―多重人格少女―』PG-12。
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[編集] 概要
「リング」「らせん」「リング2」に続く映画リングシリーズの完結編。作品の興業的には、前作、前々作程のヒットは得られなかったが、全国ジョイポリスを始めとするリングのイベントは、この時期、最盛期を迎えた。店員が貞子に扮した「貞子ヒップホップダンサーズ」やさらに増加した貞子グッズがそれに当たる。 また、昭和43年の設定や製作スケジュール、予算の都合などで苦労したことを今回初監督の鶴田法男や脚本家の高橋洋がインタビューで語っている。余談だが、遠山博役の田辺誠一は、連続ドラマ「らせん」にも織田恭介(東健一)役で出演している。また、仲間由紀恵が映画トリック劇場版2で貞子のシーンを真似たこともある。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 物語
日本中を震撼させた「リング」の呪いのビデオ事件から遡ること30年前、昭和43年(1968年)、18歳の山村貞子は、東京の「劇団飛翔」に入団していた。折りしも劇団は、次の公演「仮面」の上演を控えていたが、団員の間で全員が奇妙な井戸の夢に悩まされていた。そんな中、公演内容の練習中に主演女優の葉月愛子が謎の死を遂げる。疑いの目を向けられる貞子。音効係の遠山博は、そんな貞子を気遣い、庇おうとする。彼女と遠山の接近を懸念する衣装係の立原悦子。一方、12年前の山村志津子の公開実験で婚約者を亡くした新聞記者の宮地彰子は、貞子の過去を追う内、貞子の入学していた小学校の教師の話から「もう一人の貞子」の存在に気づく。復讐に燃える宮地。
「劇団飛翔」は、演出家の重森勇作の指導のもと、山村貞子を新たな主演女優に据え、「仮面」の上演を強行するが・・・。
[編集] スタッフ
- 監督:鶴田法男
- プロデューサー:一瀬隆重・小川真司・永井正夫
- エグゼブティブ。プロデューサー:原正人
- 脚本:高橋洋
- 音楽:尾形真一郎
- 主題歌finale(歌:L'Arc~en~Ciel)
- 特殊造形:原口智生
- ビジュアル・エフェクト:松本肇・杉本信章
[編集] キャスト
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- 宮地彰子:田中好子
[編集] 映画版の変更点
原作が短編のため、映画「リング」とのつながりも併せて、登場人物の設定が大幅に変更されている。
- 貞子が「魔性の女」ではなく、「普通の人間」として描かれ、幼少期に似た「もう1人の貞子」が登場する。また、彼女の父親は伊熊平八郎ではなく、海から来た正体不明の化物となっている。
- 30年後の現在は、47歳の遠山博ではなく、女子高生の清美の視点から始まる。(遠山博は30年前に死亡している。)
- 『劇団飛翔』のメンバーは、演出家・重森勇作、女優・葉月愛子以外は、映画オリジナルのメンバーとなっている。全員が井戸の夢を見ており、冒頭に愛子が死亡、中盤、重森は貞子を巡る遠山との揉め合いで死亡、終盤の貞子へのリンチ後の伊熊邸でほぼ全員が貞子に呪殺される。
- 劇中劇が『黒い服を着た少女』から『仮面』に変更。(『仮面』の元ネタは、映画「顔のない眼」。企画段階は『皮』という題名だった。)
- 伊熊平八郎が生きており、伊熊邸で隠遁している。また、貞子を井戸に落とすのは彼の役割となる。小説では彼は結核療養所に入院しており、そこの医師の長尾城太郎に殺されている。
- 母の山村志津子は三原山で自殺せず、精神を病んで死んだことになっている。
- 貞子を婚約者の仇と狙う記者・宮地彰子の視点や貞子を診療する医師・久野亘の視点が追加される。
[編集] 漫画
- 「リング0」(HorrorComics)(漫画:MEIMU原作;高橋洋・鈴木光司)
- 「バースデイ」(HorrorComics)(漫画:MEIMU原作:鈴木光司)原作の小説を元にした漫画版。「レモンハート」の他、「空に浮かぶ棺」、オリジナルエピソード「SADAKO」を収録。
[編集] 関連施設
- ジョイポリス
- ウォークスルーホラーアトラクション『リング0~愛と恐怖~』
- 3Dサウンドホラーアトラクション『リング0~貞子~』
- 『リング~最後の7日間~』エキスポランド「人が演じる幽霊屋敷」・富士急ハイランド・東映太秦映画村パディオス
[編集] キャッチコピー
- 「ついに明かされる貞子出生の秘密」