ラジアータ ストーリーズ
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ラジアータ ストーリーズ | |
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ジャンル | ロールプレイングゲーム |
対応機種 | プレイステーション2 |
開発元 | トライエース |
発売元 | スクウェア・エニックス |
人数 | 1人 |
発売日 | 2005年1月27日 |
価格 | 7,800円 |
対象年齢 | 全年齢 |
売上本数 | 29万本(日本) 12万本(海外) |
ラジアータ ストーリーズ (RADIATA STORIES)は、スクウェア・エニックスより2005年1月27日に発売されたプレイステーション2用コンピュータRPG。 開発は、スターオーシャンシリーズやヴァルキリープロファイルを担当したトライエースである。
主題歌は玉置成実の「Fortune」。また、コラボレーション企画で、本編に「ナミ・タマキ」というキャラクターが登場する。
目次 |
[編集] 概要
このゲームの特徴は時間が細かく区切られ、200人以上のキャラクターがゲーム内の時間に合わせて行動するということ。
[編集] システム
[編集] タイムスケジュール
本作では、仲間にすることが出来るキャラクター(ここでは戦闘に参加できる者を差す)が総勢150人以上存在する。彼らには、それぞれの生活と背景があり、ゲーム内の時間に合わせ、朝、昼、晩と、それぞれの自由に活動をしている。彼の行動を知り、交流を繰り返し、そして親密な関係を築くことで、協力を得ることができる。キャラクターと親密な関係になるためには、まず、その人物の行動を見て、何かに悩んでいたり、困っていることを解決してあげると、仲良くなることが出来る。最初は、見向きもされない場合もあるが、何度か協力することできっかけをつかむこともある。
[編集] リアルタイムバトル
戦闘システムはリアルタイムで展開する。具体的な例を挙げると、「スターオーシャン ティル・ジ・エンド・オブ・タイム」の戦闘システムを基盤としている。ただ、キャラクターの移動速度が格段と低下しており、戦闘のテンポが悪いと、ファンからは悪評である。また、操作可能なキャラクターが主人公のみであることも不満点に挙げられている。
ジャックに装備できる武器は四種類(剣・大剣・槍・斧)あり、それぞれ使用できる技が異なる。装備している武器・防具は主人公のグラフィックに反映される。
主人公以外のパーティキャラクターは、各自オートで行動しているが、「命令」コマンドを使用して行動をある程度コントロールすることができる。主人公以外を操作することはできない。
[編集] リンクバトルシステム
リンクというのは陣形のことを指す。仲間キャラクターとリンクを組むことで、リンク特有の特殊能力が使用できる。ある程度ストーリーが進むと使用可能になる。戦闘で15回勝利するごとにリンクを1つ習得し、10種類まで習得する。リンクはパーティメンバー3人または4人で組む(状態異常、戦闘不能のメンバーとはリンクできない)。また、ボルティゲージが10以上あることも発動条件になっている。
リンク発生中は、攻撃系の特殊効果を使用する、ダメージを受ける、などでボルティーゲージを消費する。ゲージが10以下になる、またはメンバーが状態異常(戦闘不能含む)になると、強制的にリンクが解除される(リンクブレイクと呼ぶ)。
[編集] リンク一覧
- タコ殴リンク
- 四角(三角)形の陣形を組み、陣の内側にいる敵を集中して攻撃する。
- ウェーブリンク
- ラインリンク
- 全員が一直線に整列し敵に向かって衝撃波を飛ばし攻撃する。
- ガードリンク
- ジャックを囲む形で全員が防御する。これを使うとジャックは一切ダメージを受けない。
- 円陣リンク
- 移動をせず停止していると徐々にHPが回復する。
- ワイドリンク
- 玉砕アローリンク
- 全員で突進する。
- 特攻リンク
- スクウェアリンク
- 竜巻を起こし周囲を攻撃する。
- アタックリンク
- ジャックの攻撃にあわせて仲間キャラクターがいっせいに攻撃する。ただしリンク中は防御ができない。
[編集] 世界観
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 人間と妖精
ラジアータの世界には、人間と妖精の2種類が存在する。妖精にはエルフ、ドワーフ、ゴブリンなどが含まれ、それぞれが集落を作り異なる生活をしている。人間に対して警戒心の強いライトエルフ、積極的に交易を行うドワーフなど、人間との関わり方はさまざまである。
[編集] タイトル
タイトルの「ラジアータストーリーズ」を直訳すると、放射線の物語という意味になる。
前半の物語は一本道だが、ゲームを進めて行くと、プレイヤーは大きな二択を迫られる場面に遭遇する。その選択をさかいに「人間編」と「妖精編」に物語が分かれ、エンディングに至るまで全く異なるシナリオが用意されている。
ただし、どちらのエンディングも、結末としてはバッドエンドと捉えられるような、悲惨な、そして救われない結末になっている。そのため、条件を満たせば、3番目の隠しエンディング(ハッピーエンド)が現れるなどの様々な噂がネット上で流れた(もちろん3番目のエンディングは存在せず、上記の「妖精編」と「人間編」の2つのエンディングしかない)。
[編集] ラジアータ王国
ラジアータ王国には王国騎士団がある。騎士団には紫色山猫剣士団(ヴィオレシャソヴァージュ)・黒色山羊槍士団(ノワールシュベール)などがあり、それぞれの団で国に関する仕事を行っている。そして騎士団の他に民間の依頼を受ける「ギルド」が存在する。ギルドには戦士ギルド・僧侶ギルド・魔術ギルド・盗賊ギルドの4つがある。依頼に応じてそれぞれのギルドは騎士団に人員を派遣することもある。騎士団は1つのギルドが力を持ちすぎないように監視している。
[編集] ストーリー
[編集] 騎士団
物語の舞台は人間と妖精が共存する世界。世界の中心に位置するラジアータ王国で人間たちは生活を営み、エルフやドワーフなどの妖精たちは、人間とそれなりの交流を交えながら、地方で集落を作り静かに暮していた。そんな共存の生活が続いていたある日、水龍が突如、人間を襲うという事件が発生した。龍とは、妖精を守護する聖なる種族で、人間の前に姿を現すことはなかった。突然の事態に人間たちは困惑し、そして恐怖した。当時、ラジアータ王国の白色近衛騎士団を率いていた団長、ケアン・ラッセルは単身で、水龍を倒すべく戦いを挑み、そして激闘の末に勝利を得た。しかし、その戦いで彼自身の命を失う結果になった。
それから数年。ケアン・ラッセルは英雄として、ラジアータ王国で名を馳せた存在になっていた頃、王国から少しはずれた集落に暮らす、ケアン・ラッセルの息子、ジャック・ラッセルは父親のような、世界に名を知らしめる騎士になるべく、ラジアータ王国騎士団にの入団テスト(セレクション)に挑戦することを決意する。幼い頃から修行を重ね、ついに16回目の誕生日を迎えた。彼は、姉のエアデールに送られ、ラジアータ王国を目指す。
ジャック・ラッセルはラジアータ王国で行われる騎士団セレクションに参加。しかし1回戦でリドリー・ティンバーレイクに負けてしまう。リドーリー・ティンバーレイクは優勝しジャック・ラッセルは入団できなかったと思っていたがラークスの提案によりジャック・ラッセルも騎士団合格となり入団できた。
そして桃色豚闘士団(ローズコション)が結成される。メンバーは団長のガンツ、セレクション優勝のリドリー・ティンバーレイク、主人公のジャック・ラッセルの3人。3人で色々な依頼を受け解決していく。しかし依頼の途中、オークに襲われリドリーが負傷。リドリー・ティンバーレイクの父親であるジャスネの命令により桃色豚闘士団は解散となり、ジャック・ラッセルとガンツは騎士団をクビに。
[編集] 戦士ギルド
クビになった2人は行く当てを求め戦士ギルドであるテアトル・ヴァンクールに。採用試験を受け見事ジャック・ラッセルは合格。しかしそれとは対象に元団長のガンツは不合格であった。ジャック・ラッセルはジャーバス率いるチーム「ヘクトン」に所属され、色々な依頼をこなしていく。そして戦士ギルドの長であるエルウェンに隊長に任命される。
その後城の内部では重大な会議が行われた。その会議によって王国の騎士団がドワーフの集落「地の谷」を攻め込むことに。攻め込まれた地の谷から逃げ込んできたドワーフのドワドノビッチがジャック・ラッセルに助けを求める。しかし王国からも妖精討伐などのために呼ばれる。そんなジャック・ラッセルのもとにリドリー・ティンバーレイクが訪ねてくる。リドリーは妖精の集落へ行くらしい。ここでリドリーについていくか城に行くかの2つの選択肢が出る。それによって「人間編」「妖精編」が決まりストーリーが大きく変わる。
[編集] 登場人物
- ジャック・ラッセル 声:竹内順子
- 16歳。かつて龍殺しの名を馳せた、英雄ケアン・ラッセルの息子。父のように立派な騎士になるため、ラジアータ王国騎士団の入団テスト(セレクション)に挑戦する。いつも元気で明るく、失敗を恐れず直球に進んでいく性格だが、自信過剰な一面がたまにキズ。唯一、姉のエアデールにだけは頭が上がらない。
- リドリー・ティンバーレイク 声:小林沙苗
- 16歳。北方大鷹の称号を持つ名家、ティンバーレイク家の一人娘で、幼い頃から騎士になるべく育てられた少女。頑固者で、融通の効かない一面があるが、武術に関しての実力は確か。ジャックと同じく、ラジアータ王国騎士団の入団テスト(セレクション)に参戦する。また、ジャックとは馬が合わないようで、いわば犬猿の仲。
- ガンツ・ロートシルト 声:斉藤瑞樹
- 28歳。西方獅子の称号を持つ名家、ロートシルト家の長男。英雄ケアン・ラッセルの相棒として知られる、猛将ガウェイン・ロートシルトの息子。後に、ジャックとリドリーが配属される騎士団、桃色豚闘士団(ローズ・コション)の団長を務める。小柄で気が弱く、おっとりした一面もあるが、礼儀正しく、部下を思いやれる人物。
- エアデール・ラッセル 声:半場友恵
- 23歳。ジャックの姉で、剣の師範でもある。彼女は幼い頃に父親、ケアンから剣の手解きを受けており、幾分かジャックより腕が勝るようだ。本来は物静かな働き者だが、ジャックの教育になると打って変わって厳しくなる。弟を立派にしようという姉心からだが、当人には恐れられている。
- クロス・ワード 声:成田剣
- 19歳。若くして騎士団、黒色山羊槍士団を率いる団長の座に就いた。生まれ授かった天性の要素が大きいのか、それほど苦労せずに、力、知識、地位を手に入れた。リドリーの許婚でもある。野心家で前向きだが、傲慢な性格で、任務遂行には手段を選ばない。また、自分より下の地位にあるものには厳しく当たることもあり、評判が良いとは決して言えない。
- サルート・ラークス 声:大西健晴
- 38歳。ラジアータ王国の宰相、そして騎士団を取り仕切る参謀長を兼務する。特に貴族や名家の生まれというわけではなく、あくまで彼自身の努力でこの地位に就いた。実に紳士的で、人を隔てることなく接する態度から、騎士団内での評判も高い。良くも悪くも、現実的な物事の判断をする性格。
- ルシオン・ヒューイット 声:宮本充
- 年齢不詳。ラジアータ王国の古くから仕える貴族の出生。古代の伝承に通じており、特に龍についての伝承を語ることに特化しているようだ。ラークス以上の知識を持つと言われている。彼を一言で表すと、冷静。何事にも冷静に対応することから、あまり感情を表に出さない人物でもある。
- ジーニアス・ヴァイスハイト 声:武内健
- 17歳。ラジアータ王国のはずれに暮らす少年。7歳の時に、最年少でヴァレス魔術学院に入学。周囲からは天才と謳われている。研究だけが生き甲斐といった様子で、研究の邪魔をされることを何よりも嫌う。また、一度研究に没頭すると、奇妙な独り言を呟く癖がある。妹のレオナは魔術学院に通っている。
- ナツメ・ナギ 声:堀江由衣
- 20歳。女性騎士で、その腕は騎士団、紫色山猫剣士団(ヴィオレシャソバージュ)の旗騎士の任を命じられるほど。また、才色兼備の美女で、男性騎士に人気がある。しかし、当人の男性の見る目というのは、決して良いものとは言えない。
- レナード・フォード 声:松本大
- 21歳。ジャックの寝起きする部屋の室長。ジャックの先輩に当たる。外見からは想像もつかないが、実は面倒見が良い。また、年相応に見られず、ジャックからは「おっさん」と呼ばれている。30代に見られることもしばしば。しかし、当人はあまり気にしていない様子。マイペースな性格だが、戦場ではそれなりに実力を発揮する。
- ナミ・タマキ 声:玉置成実
- 年齢不詳。ラジアータ王国でたびたび出没する謎の歌手。その素性は不明。彼女の歌に魅了されたファンが、ラジアータ王国に大勢いるとか、いないとか。
[編集] 主なスタッフ
- ディレクター:秋山直樹
- 企画:荒川健太郎、卯川真也、武本賢太郎
- 脚本:みとり正敏、エッジワークス
- 演出:林谷和樹
- キャラクターデザイナー:城之尾武司、小西浩
- ミュージックコンポーザー:岩垂徳行
- 技術プログラム:五反田義治
- 監修:則本真樹、五島賢次
[編集] 関連商品
[編集] 和書
- 攻略本:ラジアータ ストーリーズ 公式コンプリートガイド
- 攻略本:ラジアータ ストーリーズ 公式ファーストガイド
- 攻略本:ラジアータ ストーリーズ ファイナルガイド
- 攻略本:ラジアータ ストーリーズ ザ マスターガイド
- 漫画:RADIATA STORIES The Epic of JACK(連載中)
- 漫画:RADIATA STORIES The Song of RIDLEY (連載中)
- 漫画:ラジアータ ストーリーズ 4コママンガ劇場
- 漫画:ラジアータ ストーリーズ スーパーコミック劇場
- 小説:ラジアータストーリーズ side1
- 小説:ラジアータストーリーズ side2-A(人間編)
- 小説:ラジアータストーリーズ side2-B(妖精編)
[編集] 音楽
- ラジアータ ストーリーズ オリジナルサウンドトラック
- ラジアータ ストーリーズ アレンジアルバム