ヤマハ・シグナス
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シグナス(CYGNUS)とは、ヤマハ発動機が製造販売しているスクータータイプのオートバイである。正式型番はXC。排気量別に数車種生産されていたが、現在は125ccのみが製造されている。
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[編集] Cygnus
Cygnusは1984年に発売された。正式型番はXC125でありエンジンは124ccの排気量で、ほとんど曲線部分がない特徴的なデザインを持つ車体であった。特に人気があるという車両ではなかったがロングセラー商品となり、1988年にマイナーチェンジを行ったのみで10年以上発売され続けた。
しかし1995年にフルモデルチェンジを行って正式型番はXC125Tとなり、以降現在までシグナスは全て台湾生産車となって日本に輸入して販売されることになった。デザインは大幅に変更されて丸みを持つようになったが、販売はさらに振るわなくなってしまい、大幅な廉価販売されることも珍しくなかった。
[編集] CYGNUS D・CYGNUS Si・CYGNUS SV
CYGNUS Dは1996年に発売された。先に発売されていたXC125Tの上位モデルとしての位置付けで、前輪にディスクブレーキが装備され、ヘッドライトをフロントカウルに装着させたデザインとなっていた。
CYGNUS Siは1998年に発売された。実質XC125Tのフルモデルチェンジであり、CYGNUS Dの廉価版としての位置付けで、前輪ディスクブレーキは装備されなかったが、それにより97kgの軽量車体となった。しかし2001年にCYGNUS SVとしてモデルチェンジされ、CYGNUS Dとの統合を受けて前輪ディスクブレーキが装備された。
[編集] CYGNUS-X・CYGNUS-X SR・CYGNUS-X FI
CYGNUS-Xは2003年に発売された。12インチ前後ホイールとタイヤを採用・55W/60Wのハロゲンヘッドライト・吸排気4バルブ採用・メッキシリンダー採用・大容量メットインスペース等、装備面をかなり充実させており、車体デザインも好評であったことから、125ccスクーターとしては久々のヒット車両となった。2004年には、バリエーションモデルとして、車体カラーとサスペンションを変更したCYGNUS-X SRが、発売された。2005年には、黄/黒の50Thアニバーサリーモデルが発売された。
CYGNUS-Xは、生産国の台湾でも好評を受けており、現地の加速騒音規制が日本国内より緩いことから、マジェスティ125FIの様に台湾仕様の車両をそのまま並行輸入し販売している業者も多い。尚、台湾では2005年にフューエルインジェクション仕様のCYGNUS-X FIが発表された。 日本国内には、プレストコーポレーションから、並行輸入車として、販売されている。
[編集] CYGNUS XC180
CYGNUS XC180は1982年にスクーターとしては十数年ぶりの軽二輪規格車として発売され、エンジンは171ccの排気量で15馬力の性能を出していた。しかし発売後に車体でカバーされていたエンジンの排熱がこもってしまうという弱点が露呈し、販売結果は芳しくなかった。
[編集] CYGNUS GT
CYGNUS GTは1993年に発売された。正式型番はXC150でありエンジンは149ccの排気量だが、その冷却方式は水冷と空冷を部分によって併用するという特殊なものであった。台湾生産車を輸入したもので販売的には芳しくなかったが、後にマジェスティが発売されるまでラインアップに名を連ねていた。
[編集] シグナスにまつわる話
- CYGNUS-Xの一部には150ccの車両も存在するが、これは並行輸入した販売業者がエンジン改造をおこなっている場合がある。
- 台湾ではバレンティーノ・ロッシカラーの限定CYGNUS-Xが販売されたことがある。
- 台湾では、タコメーター、デジタル速度計装備の新型が発表された (2006/5/20現在)