ミー・アンド・マイガール
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ミー・アンド・マイガール(ME AND MY GIRL)は、1930年代のロンドンを舞台にしたミュージカル。
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[編集] 概要
ロンドンの下町で育った名門貴族の御落胤を、跡継ぎとして一人前の紳士に仕立てる物語。
1937年に英ロンドンで初演され、「マイ・フェア・レディ」の男性版とも言われる。コメディアンのルピノ・レインに当て書きされたとされ、初演ではルピノ自身が主役のビルを演じた。ルピノの体当たり演技が評判となりロングランとなった。ルピノは1937年の初演をはじめ、1941年、1945年、1949年と再演版でもビル役を務めている。 1985年リバイバル上演ではロバート・リンゼイが主役のビルを担当。1986年には、米ニューヨークのブロードウェーにも上陸した。
イギリスのミュージックホールの音楽をベースにしたテンポの良い音楽、小気味よいタップダンス、出演者が客席で歌い踊る場面などが楽しい、全年齢層向けの健全な娯楽作品。
日本では、1987年に宝塚歌劇団月組で初演。
宝塚歌劇で同一の組によるロングラン記録を樹立。同年11月の新人公演では研一(入団1年目)の天海祐希が主演したことも話題になった。
その後、1995年(主演:天海祐希・麻乃佳世/天海・麻乃の退団公演)、1996年(主演:久世星佳・風花舞)に再演されている。
2003年には、唐沢寿明・木村佳乃主演で東宝版が上演(帝国劇場)され、2006年に井上芳雄・笹本玲奈主演で再演(帝国劇場)。
[編集] あらすじ
1930年代後半の英国。
由緒正しい名門貴族・ヘアフォード伯爵家では、跡継ぎを残さないまま当主が亡くなり、伯爵家の後継者探しが問題となっていた。当主の遺言は、若い頃身分違いの結婚をしていた時に出来た一人息子・ビルの行方を捜し出し、彼が貴族に相応しい人間ならば爵位と全財産を継がせる、というものだった。
この問題を話し合う為に、親戚一同(当主の妹・公爵夫人マリア、その姪・ジャッキー、公爵夫人の甥・ジェラルド、親族のバターズビー卿、バターズビー夫人、ジャスパー・トリング卿、そして後見人の男爵・ジョン卿)が伯爵邸に集まる。
だが、パーチェスター弁護士が見つけてきたビルは無教養で品のないがさつな下町青年。ジョン卿はビルを認めないが、遺言執行人の公爵夫人・マリアはビルを紳士に仕立てるべく厳しい後継ぎ教育を施す。
ヘアフォード家の爵位と財産が転がり込むものと思っていたジャッキーは、あっさりと遊び者のジェラルドを見限り、色仕掛けでビルに迫る。ところが、ビルには恋人サリーがおり、一途な愛を貫くビルはジャッキーに容易になびかない。
一方、マリアのスパルタ教育で日に日に貴族らしくなっていくビルの姿を見て、サリーは不釣り合いな自分から身を引こうとして、ビルに恥をかかせ嫌われるようにし向ける。 そんな彼女にジョン卿はある取引を持ちかける…。
[編集] 主な登場人物
- ビル(ウィリアム)・スナイブスン(ロンドンの下町ランベスで見つかったヘアフォード伯爵の世継ぎ)
- サリー・スミス(ビルの恋人)
- トレメイン卿ジョン(マリアの友人で遺言の執行人)
- ディーン公爵夫人マリア(ビルの叔母。遺言の執行人)
- ジェラルド・ボリングブローグ(マリアの甥。ジャッキーのフィアンセ)
- ジャクリーン(ジャッキー)・カーストン(マリアの姪。財産目当てにビルを誘惑する)
- パーチェスター(フェアフォード家の弁護士)
- ヘザーセット(フェアフォード家の執事)
- バターズビー卿(親族の一人)
- レディ・バターズビー(バターズビー卿夫人)
- ジャスパー・トリング卿(マリアの友人)
- セリア・ワーシントン(ワーシントン夫人)
- アナスタシア・ブラウン夫人(ランベスの下宿の女将)
- ランベス・キング、ランベス・クイーン
- ボッブ・パーキング(ビルの友人)
[編集] 宝塚版での主な配役
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1987年5~6月月組 | 同11~12月月組 | 1995年月組 | 1996年月組※2 | |
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ビル | 剣幸 | 剣幸/涼風真世※1 | 天海祐希(退団公演) | 久世星佳 |
サリー | こだま愛 | 麻乃佳世(退団公演) | 風花舞 | |
トレメイン卿ジョン | 郷真由加 | 久世星佳 | 汝鳥怜 | |
マリア | 春風ひとみ | 邦なつき | 邦なつき | |
ジェラルド | 桐さと実 | 姿月あさと | 姿月あさと | |
ジャッキー | 涼風真世 | 涼風真世/剣幸※1 | 真琴つばさ | 樹里咲穂 |
パーチェスター | 未沙のえる | 汐風幸 | 汐風幸 | |
ヘザーセット | 星原美沙緒 | 真山葉瑠 | 真山葉瑠 | |
バターズビー卿 | 愛川麻貴 | 葵美哉 | 光樹すばる | |
レディ・バターズビー | 京三沙 | 夏妃真美 | 夏妃真美 | |
トリング卿 | 汝鳥怜 | 大峯麻友 | 大峯麻友 | |
ワーシントン夫人 | 朝みち子 | 梨花ますみ | 暁なぎさ | |
ソフィア・ブライトン | 朝凪鈴 | 風花舞 | 山吹紗世 | |
ランベス・キング | 葵美哉 | 鷹悠貴 | 鷹悠貴 | |
ランベス・クイーン | 千田真弓 | 山吹紗世 | 高牟礼あゆ | |
ブラウン夫人 | 邦なつき | 夏河ゆら | 逢原せりか | |
ボッブ・パーキング | 八汐祐季 | 樹里咲穂 | 高翔みず希 |
年・月は、宝塚大劇場公演時のもの
※1 宝塚大劇場に於ける1987年12月5・12・19日の、11時(JST)公演に於いて、剣幸と涼風真世による役代わり公演が行われた(涼風がビルを、剣幸がジャッキーを、それぞれ演じた)
※2 中日劇場公演
1987年5月月組 | 同11月 | 1995年月組(第一部) | (第二部) | |
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ビル | 涼風真世 | 天海祐希 | 水夏希 | 成瀬こうき |
サリー | 朝凪鈴 | 檀ひとみ | 千ほさち | 水沢葉月 |
トレメイン卿ジョン | 若央りさ | 久世星佳 | 水月静 | 彩輝直 |
マリア | 淀都 | 星野瞳 | 那津野咲 | |
ジェラルド | 久世星佳 | 轟悠 | 大和悠河 | 大空祐飛 |
ジャッキー | 檀ひとみ | 若央りさ | 樹里咲穂 | 華月あや |
パーチェスター | 波音みちる | 嘉月絵里 | ||
ヘザーセット | 美輪さいこ | 祐輝薫 | ||
バターズビー卿 | 大峯麻友 | 舞音梓 | ||
レディ・バターズビー | 梨花ますみ | 山吹紗世 | ||
トリング卿 | 八汐祐季 | 高翔みず希 | ||
ワーシントン夫人 | 千田真弓 | 高牟礼あゆ | ||
ランベス・キング | 幸風イレネ | 越乃リュウ | ||
ランベス・クイーン | 雪邑響子 | 瑠菜まり | ||
ブラウン夫人 | 並樹かおり | 逢原せりか |
年・月は、宝塚大劇場公演時のもの