マイケル・コリンズ (映画)

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マイケル・コリンズ Michael Collins
監督	ニール・ジョーダン
製作	スティーヴン・ウーリー
脚本	ニール・ジョーダン
出演者	リーアム・ニーソンエイダン・クインアラン・リックマンジュリア・ロバーツスティーヴン・レイ
音楽	エリオット・ゴールデンサール
撮影	クリス・メンゲス
公開	1996年11月8日 1997年3月
上映時間	133分
製作国	イギリス・アイルランド・アメリカ
言語	英語
制作費	$28,000,000

マイケル・コリンズ (Michael Collins)は1996年制作の映画。アイルランドの独立運動家であるマイケル・コリンズの生涯を描いている。2005年現在アイルランド本国では第2位、アイルランド制作の映画に限ると第1位の興行収入を記録している。主演はリーアム・ニーソン、監督はニール・ジョーダン、ヴェネチア映画祭の金獅子賞を授賞した。

[編集] ストーリー

[編集] キャスト

[編集] 現実との相違点

映画の封切り直後から、映画のプロットが実際の史実と多くの点で異なっていると批判されている :

マイケル・コリンズの友人であるハリー・ボーランドの死の場面が事実と異なる
英愛条約締結の為ロンドンに派遣されたアイルランド使節団の団長がコリンズであったと示唆されているが、実際はアーサー・グリフィスである
ダブリン市警察のエドワード・ブロイがイギリス軍により殺害されたと描かれているが、彼はアイルランド独立戦争、アイルランド内戦を生き延びており、十数年後にはアイルランド警察の本部長に任命されるなど天寿をまっとうしている
最も議論を呼んだのはコリンズの死を巡る場面である。英愛条約の受け入れを巡って争われた内戦中にコリンズはコーク州の自宅付近で暗殺された。映画では反乱側にたっていたイーモン・デ・ヴァレラがコリンズの死に責任を持つかのような映写をされていたが、これは割り引いて見てもアンフェアである。デ・ヴァレラは当時暗殺の現場付近にいたことが分かっているが、コリンズ暗殺を命令したような証拠はまったく発見されていない。この映画におけるデ・ヴァレラの不当とも思える扱いには疑問が呈されている
コリンズなどIRA指導部と交渉するためにダブリン城に派遣された北アイルランド警察(ユニオニスト)の使者が乗った車が爆破される場面がある。このような事実は存在しない。IRAによる車爆弾は独立戦争ではおこなわれておらず、1960年代から始まった北アイルランド紛争において多用されている
イースター蜂起の降伏風景が事実と異なり、映画では蜂起部隊が占拠していた中央郵便局外で降伏したとなっている
内戦の前兆となるシン・フェインとIRAの分裂の原因が英愛条約中のイギリス国王への忠誠義務とアイルランドの分割であるとなっている。条約にあるのは、議員がアイルランド自由国に忠誠を誓い、国王に忠実でなければならないとする条項だけである。また議会(ドール・エレン)での審議記録を見ると議論の焦点はアイルランドの完全独立ではないことがわかる
ブラック・アンド・タンズがクローク・パーク球技場で民衆に向け発砲した場面について、これは映画にあるように事前に計画した事件ではない

[編集] 監督のコメント

ニール・ジョーダンは上のような批判に対して、完全に現実どうりというわけではない、1916年から1922年にかけてのアイルランド史を知らない世界中の観客が理解できるようなストーリーを2時間内で説明する必要があったのだとコメントしている。しかし批評家からはフィクションであるとの明示をすべきであったとの意見があがっている。この映画の影響からか、現在多くのウェブサイトでアイルランド自由国の建国が1922年初めに行われたとされているが、実際には1922年12月であった。

ニール・ジョーダン監督作品

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