ホルテン Ho229
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ホルテン Ho229は、ドイツ第三帝国にてホルテン兄弟が開発した全翼型爆撃機の試作機である。開発の順に「Ho IX V1」「Ho IX V2」「Ho229 V3」と型式名が推移している。
[編集] 概要
実戦配備は第二次世界大戦の終戦に間に合わなかったが、この機体を使ってニューヨークに核爆弾を落とす計画があったと言われている。ドイツからニューヨークまでの長距離を往復するために機体全体を燃料タンクとし、大量の燃料積み込みを可能にするという設計思想により独特の機体形状になった。試作機の実験の際、レーダーで見つけにくいステルス性能を備えていることが偶然にも判明し、世界初のステルス飛行機となった。
[編集] B-2との関連
第二次世界大戦後にアメリカ合衆国が「Ho229 V3」の機体を接収し、長らくスミソニアン博物館に展示されていたが、珍品としての興味しか持たれなかった。新爆撃機「B-2」の構想に行き詰った技術者が、スミソニアン博物館を見物に行ったときにこの機体を見つけ、全翼型機体によるステルス性能向上やエンジンを機体上部に載せた赤外線探知対策などのアイデアを得たと言われている。
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