プラスチック爆弾
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プラスチック爆弾 (plastic bomb(explosive)) は、セムテックスなどの高性能爆薬の一種。
第二次世界大戦中にアメリカ軍が開発。plasticとは原義の可塑性を意味し、粘土のように容易に変形できる。
[編集] 主なプラスチック爆弾
代表的なものとしてC-4(シーフォー、コンポジション爆薬)がある。これは、ニトロトルエン、ジニトロトルエン、トリニトロトルエン、テトリル、ニトロセルロース、シクロテトラメチレンテトラニトラミン(別名 オクトーゲン、HMX)、ワックスなどを混合した油状物質を主成分であるトリメチレントリニトロアミン(別名 へキソーゲン、RDX)に混合したもの。(配合割合はRDX 91%に対し可塑剤 9%前後) 粘土のような柔軟な可塑性がある。結合剤や可塑剤の配合により硬いものも調整できる。 青色の閃光をはなつ。
[編集] 性能
密度 : 1.6g/cm3
爆発速度 : 約8092m/s
なお、爆薬単体は安定で、鈍感であるため、温度・引火・振動などで爆発することはほとんどない。火をつけると緩やかに燃焼する。爆発させるためには信管による起爆が必要となる。
迅速な陣地構築の必要がある工兵にとって現代では不可欠であり、主に既存構築物の破壊のために使用される。近年では武装勢力による自爆テロ等に多用されることで知られる。