ブラックマジック M-66
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『ブラックマジック M-66』(ぶらっくまじっく まりお-66)は、士郎正宗によるSF漫画、およびそれを原作としたアニメ。
単行本のタイトルは『ブラックマジック』となっており、アニメは単行本中の一編『BOOBY TRAP』をモチーフとして、大幅に構成を変えている。
初版は1983年に発行された青心社による単行本。1985年には再装丁され、一部内容変更の上で発売されている。
作者のメジャーデビュー以前の作品を集めた作品集的なもので、個々の作品は一応連続しているものの、それは各作品のバックボーンが連続しているというだけであって、相互には密接な時間的連続性はない。作者の他作品との連続性も無いが、「メカとハードSF」という路線は、既にこの頃から確立されている。
タイトル中のM-66は作中に登場する戦闘アンドロイドのモデル名称であるが、全作品に渡って登場する訳ではなく、『BOOBY TRAP』にのみ登場する。作中ではハイフンはなくM66と呼ばれており、発展型のM77や、M88(名前のみ)も登場する。
なお、後の士郎正宗作品にちょくちょく登場する蓬髪に丸眼鏡のドクトル・マシューが初出演した作品はこれだという説がある。
目次 |
[編集] アニメ
アンドロイドM-66をメインにした内容でOVAが1987年に製作・発売されている。本作品では士郎正宗は絵コンテを切り、北久保弘之と共同で監督を務めている。本人は監督としてはあまり活動もしてないように話す。当時としては類の無いリアルな軍事関係やロボットの描写、欧米のアクション映画的演出で高い評価を得ている。 その士郎正宗の絵コンテを忠実にアニメートすべき尽力した作画スタジオ、アニメアールの沖浦啓之は、本作を観た大友克洋に見い出され劇場アニメーション『アキラ』に参加することとなる。
[編集] あらすじ
軍の暗殺用アンドロイド2体が輸送機の墜落により逃走。特殊部隊により一体は捕獲され自爆するが、もう一体のM-66は市街に侵入。やがてM-66がテスト用にデータ入力されていた開発者の孫娘フェリスを狙っている事が判明する。事件を追っていた女性ジャーナリスト・シーベルは、成り行きからフェリスを庇ってM-66と対決する事になる。
[編集] 登場人物
- フリーのジャーナリスト。M-66失踪事件を追う。
- フェリス(声:横山智佐)
- Dr.マシューの孫娘。事故で暴走したM-66に命を狙われる。
- Dr.マシュー(声:永井一郎)
- ロボット工学の権威でM-66の開発者。
- Dr.スレイド(声:辻村真人)
- Dr.マシューの同僚。
- リチャード・リーキー(声:水島裕)
- フリーの報道カメラマン。ネタ欲しさにシーベルと行動を共にする。
- アーサー少佐(声:小川真司)
- 特殊部隊の指揮官。暴走したM-66回収を指揮する。
[編集] スタッフ
- 監督・脚本・絵コンテ:士郎正宗
- 監督・構成・キャラクターデザイン:北久保弘之
- 作画監督:沖浦啓之
- メカ作監:吉田徹
- 美術監督:本田修
- 撮影監督:小山信夫
- 音響監督:本田保則
- 音楽:片柳誠陽
- アニメーション制作:アニメイトフィルム、AIC