フランケンシュタインの花嫁
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『フランケンシュタインの花嫁』(フランケンシュタインのはなよめ、原題Bride of Frankenstein)は、1935年、アメリカのユニバーサル社が製作したホラー映画。
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[編集] ストーリー
風車小屋共々焼死したと目されていた怪物(ボリス・カーロフ)は、地下水道で生きていた。盲目の老隠遁者の小屋の中に逃げ込み、彼の奏でるヴァイオリンの音を契機に人間性に開眼、片言英語も喋りかけるが、訪れた狩猟家たちにつかの間の幸福は破られる。
墓地で怪物を発見したのは、墓荒らしにやってきた科学者プレトリアス(アーネスト・セシガー)。彼は独自に編み出した生命創造術を援用し、怪物に花嫁を与えるという目論見にフランケンシュタイン博士(コリン・クライヴ)を強制的に巻き込み、ついに‘The Mate’(エルザ・ランチェスター)が誕生。だが、その‘花嫁‘に拒絶され、意気消沈した怪物は、彼女とプレトリアス共々実験室ごと自爆する。
[編集] 前作を凌駕
物語冒頭で、第1作の原作者メアリー・シェリー夫人(エルザ・ランチェスターの二役)が夫やバイロン卿に語るという形で前作がフラッシュされるなどの構成上の洗練さと相まって、前作の恐怖ムードにウィットなユーモアを見事にミックスさせた、ジェームズ・ホエールの前作を凌駕する演出の冴えは特筆に価する。
結婚衣装とも死に装束とも見える衣服を纏い、鳥のようにコミカルに首を突き動かし、怪物の姿を認めるや驚愕の様相に転じ、声を絞り出すようにして絶叫する‘花嫁’のキャラクターは、まさに喜劇と悲劇の二重性を体現した存在だといえよう。
[編集] スタッフ
- 製作-カール・レームル・Jr
- 監督-ジェームズ・ホエール
- 脚本-ジョン・ボルダーストン、ウィリアム・ハールバット
- 撮影-ジョン・J・メスコール
- 音楽-フランツ・ワックスマン
- 特撮-ジョン・P・フルトン
- メイキャップ-ジャック・P・ピアース
- 配給-ユニヴァーサル
- 出演-ボリス・カーロフ、エルザ・ランチェスター、コリン・クライヴ、アーネスト・セシガー
[編集] 関連項目
カテゴリ: アメリカ合衆国の映画作品 | 1935年の映画 | ホラー映画