フィラデルフィア管弦楽団
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フィラデルフィア管弦楽団(Philadelphia Orchestra)は、かつて全米五大オーケストラの一つとされ、現在でも世界有数のオーケストラの一つと目される名門管弦楽団である。ペンシルバニア州フィラデルフィアを拠点とし、2001年からは、フィラデルフィア音楽アカデミーそばの、キメル・パフォーミング・アーツ・センターで定期公演を行なっている。
1900年に、初代指揮者を務めたフリッツ・シェールによって創設される。1907年にカール・ポーリヒが後任となるが、1912年に首席指揮者となったレオポルド・ストコフスキーによって、オーケストラとしての名声が築かれ、楽団員が辣腕ぞろいのオーケストラとして有名になった。1940年には、ストコフスキーの指揮でディズニー映画「ファンタジア」の録音も行なった。
1938年にはユージン・オーマンディが組織に加わり、首席指揮者の座を1946年までストコフスキーと分かち合い、それ以降は常任首席指揮者の座を引き継いだ。オーマンディは40年にわたって留任し、この間に、数多くの有名な録音を制作した。オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団によるシベリウス作品の録音は、作曲者自身から賛嘆されお墨付きを得たことでも有名。
オーマンディ勇退後の後継首席指揮者はリッカルド・ムーティ(1981~1992年)が、その後任はヴォルフガング・サヴァリッシュ(1993年~2002年)が務めてきた。現在はクリストフ・エッシェンバッハが音楽監督に就任している。
かつての本拠地「アカデミー・オブ・ミュージック」の音響が非常にデッドだったために、「フィラデルフィア・サウンド」とも呼ばれる明るく色彩的な響きが発達し、このオーケストラの音となった。そのこともあり、ストコフスキー時代からムーティ時代まで、伝統的にスラヴ系やラテン系の音楽を得意としてきた。これらは、独墺系志向の強い日本において時に色眼鏡をもって見られる原因ともなってきたが、近年では、ベートーヴェンやシューベルト、ブラームスなどの正統的なドイツ音楽でも、優れた演奏を行なっている。
[編集] 参考文献
- Philadelphia Maestros: Ormandy, Muti, Sawallisch by Phyllis White Rodriguez-Peralta. 2006, Temple University Press, 176 pages.
- The Philadelphia Orchestra: A Century of Music, edited by John Ardoin. 1999, Temple University Press, 240 pages.
- Those Fabulous Philadelphians, by Herbert Kupferberg. 1969, Scribner's New York, 257 pages.
- Riccardo Muti: Twenty Years in Philadelphia 1972-92, edited by Judith Karp Kurnick. 1992, Philadelphia Orchestra, 112 pages.
- The Philadelphia Orchestra Celebrates Sawallisch 1993-2003, edited by Sedgwick Clark. 2003, Philadelphia Orchestra, 80 pages.
- Within These Walls: A History of the Academy of Music in Philadelphia, by John Francis Marion. 1984, Academy of Music/Philadelphia Orchestra, 328 pages.