ファンタシースターオンライン ブルーバースト
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ファンタシースターオンライン ブルーバースト(Phantasy Star Online Blue Burst)は、ファンタシースターオンラインシリーズの最新作。 Windowsプラットフォーム向けに発売された、オンラインロールプレイングゲームである。セガおよびソニックチームが、開発と運用を行なっている。通称は、「PSOBB」。
その世界観や、分かりやすいゲームシステムとアイテムデザインは評価が高く、いまなお熱狂的なファンが存在する良質な作品である。
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[編集] 概要
今作よりオンラインプレイ専用となった。内容は、ニンテンドーゲームキューブやXBOX向けに発売されている、ファンタシースターオンライン エピソード1&2が土台となっている。2005年2月3日より、本作オリジナルである「エピソード4」が追加された。
[編集] ソフトウェアについて
初期のエピソード1&2のゲームクライアントは公式Webサイトからのダウンロードによる無償配布であったが、拡張パックであるエピソード4以降はパソコンショップなど店頭によるパッケージ販売、もしくはダウンロードによる販売形式となり、その後 2005年12月から無償配布に変更された(過去にEP4クライアントを有料で購入したユーザーにはアイテムプレゼントがあった)。
なお、エピソード4を含まない、いわば旧バージョンのゲームクライアントの配布はすでに終了、2006年6月20日からエピソード1および2のみの旧ゲームクライアントではゲームサーバに繋がらなくなっている。
ゲームの動作環境として、公式にはDirectX9.0を指定されているが、使用している機能はDirectX7-8時代のものが中心である。従って、見栄えやパフォーマンスを妥協すれば、DirectX7-8世代の環境でもかろうじて動作はするし、基本的に元は旧世代のコンシュマー機のゲームなので近年の物に比べれば必要スペックはさほど高くない。
[編集] 旧バージョンとの変更点
基本システムは「旧ファンタシースターオンライン」「ファンタシースターオンライン エピソード1&2」の項目を参照。
ファンタシースターオンライン ブルーバーストは上記「episode1&2」のシステムをベースに、親しい仲間内を登録して、どこにいてもチャットができたり、ポイントを稼いだりする事によって有利にゲームを進められる「チームシステム」(他のゲームでは主にギルドシステムと呼ばれている)が追加されていたり、操作系でも細かな改善点が見られる。同時に本作からオフラインモードは廃止され、完全にオンラインモード限定での運営である。 代わりにオフラインモードと同等の、一人で冒険するモードが追加されている。 注意すべき点として、この一人用のゲームモードをプレーする限りであっても、ゲームサーバーに接続しなくてはならないため月額利用料金を支払わなければならない。
[編集] クエスト変革
本作よりストーリーを追う専用のクエストを攻略しなければ 新しいマップや上級向けの難易度をプレーすることができなくなった。新しいクエストのほとんどは難易度が高めに設定されており、適切なレベル以上がなければ参加することはできず、クリアそのものも難しい。 また、複数人が集まらないと始められないクエストもある。
また、PC版専用である事を活かして 現在も修正パッチによる新しいアイテムやクエストの配信などが行われており、事実上 本作が「完成形のファンタシースターオンライン」である。
[編集] セーブデータの取り扱い
今作より、ゲームの進行状況がゲームサーバ側に保管される事になり、データ消失のリスクが低減した。また、公式にGM(ゲームマスター)の概念が導入され、運営スタッフが操作するキャラクターがゲーム内に登場する。
[編集] チート問題
源流であるドリームキャスト版においては、ユーザー数が数万人を誇ったピーク時の出来事であったので、インパクトが非常に大きかった。また、あゆす補完森に代表される、グレーゾーンの情報を紹介する国内のサイトの存在がその勢いに拍車をかけた。今作では、相変わらずチートは存在し、一部においては運営事務局が官憲に被害届けを出す事態に至っているが、総じて以前ほどの勢いは無い様である。これは、マナーが向上したというよりは、現在はコアなユーザーやブランド信用買いをする人が中心であり、ユーザーの絶対数が減った為、わざわざチートに時間を割くこと自体が面倒だからと考える人が増えた、と見るべきであろう。
[編集] ゲームのマンネリ化とアップデート
かつてのドリームキャスト版から度重なるアップデートの結果、現在では、時間を湯水のごとく注ぎ込む、オンラインゲーム中毒と呼んで差し支えない一部のユーザー達だけが喜ぶようなギミックが次々と導入されており、逆に一般のライトユーザーは取り残される結果となっている。
もともと、一般のライトユーザーでも遊べるという事を売りにしたゲームであるから、そのような改善(というより改悪)は、時間に余裕のない一般ユーザー離れを引き起こしてしまうだけである。だが、運営側は、熱心なユーザーしか集まらない公式BBSの意見を重視しているのか、一向に改善される気配は無い。事実、業界のパイオニアとなったドリームキャスト版のVersion1を除けば、続くドリームキャスト版Version2の初期が(Version1と2のユーザーが混在していた為)もっともユーザー数が多く、その後はシリーズを重ねるに従って、利用者数は減少している。
エピソードⅣにおいては、イベントの開催等で定期的な梃入れは行っているが、難易度が違うだけの同じゲームを何度もプレイさせる、チームポイントシステムやレアアイテムでヘビーユーザーの射幸心を煽ってプレイ時間を引き延ばすなど、根本的な部分では過去の反省が全く生かされてない(これに関してはMORPGの限界との声もある)。
[編集] 歴史
- 2004年 5月21日 オープンベータ版として無料体験サービスが始まる。
- 2004年 7月15日 正式なサービスが開始。
- 2005年 2月3日 本作オリジナルである「エピソード4」追加。
- 2005年 12月6日 「エピソード4」のクライアント(ソフトウェア)も無料となる。