ピクシーゲイル
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『ピクシーゲイル』 (pixy gale) は、宮下未紀による漫画作品。
目次 |
[編集] 概要
富士見書房の雑誌「月刊ドラゴンエイジ」で2005年7月号から連載されている。なお、2005年10月号~2006年8月号の間は休載し、2006年9月号から再開した。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 作品概要
生まれつき、重い心臓病を患っていた少女・りかの。しかし幸運にも心臓を提供するドナーが現れ、移植手術を受ける。そのドナーは“魔法使”として高名だった神父「ゲイル」であった。
ゲイルの心臓を移植され、健康になったりかのは、しかしゲイルの心臓を受け継いだがために、様々なトラブルに巻き込まれて行く。
さらに、ゲイルの遺志に反して心臓以外の部分がりかの以外の数人に移植されていたことが判明する。そして、心臓の魔力が尽きる前に他の移植者を倒さねばならないということがわかり、りかのと弟子の雷震は、移植された者たちを探すことになる。
[編集] 主な登場人物
- 渡会 りかの(わたらい りかの)
- 主人公の少女。孤児で、生まれつき重い心臓病を患い、16歳までも生きられないであろうという不幸な星の下に生まれた。そのため、物静かで人生を達観したようなところがある。
- 金色のショートヘアーだが、右後ろの一束だけは長く、大きなえんじ色のリボンでまとめている。瞳も金色。体形はスレンダーで、胸もほとんど平坦。胸の中央には、心臓移植の傷痕が縦に大きく残っている。
- 聖マリアンヌ病院の特別病棟(退院できる子のいない病室)に長く入院していたが、命の限界が近い15歳の時に心臓移植のチャンスを得て、病院を出られるならと詳細を確認しないまま承諾書にサインした。
- 神父であり魔法使でもあるゲイルの心臓を移植され、退院する。ゲイルの相続人にも指定されていたため、ゲイルの後任として神父となり教会に住むことになる。ゲイルの後を継いだため、異端調査課・第16分室に所属。
- 突然、教会に神父として現れたので、同年代のシスター見習いの少女たちには少し距離を置かれている。
- ゲイルの形見である、十字架形の白銀色の杖(ロッド)を受け継いでいる。
- 首には銀色の十字架の他、ゲイルから託された金色の「鍵」、雷震に退院祝いとしてもらった金色の翼形のアクセサリーの計3つを、常にペンダントのようにかけている。
- 雷震に優しくしてもらっていることには感謝しているが、その愛情は自分自身ではなくゲイルの心臓だけに向けられているのではないかと思っている。
- 白系の服を着ることが多い。
- 楊 雷震(ヤン ローレイ)
- 亜人種である“ネコ”の少女。
- ライトグレーのロングヘアー。瞳は青みを帯びた深いグレー。
- りかのより、まるまる頭1つ背が高い。胸は巨乳。
- キスをすることで、傷の治療をすることができる。
- 小さい頃にゲイルに引き取られ、ゲイルを「師匠」と仰ぎ魔法使となった。ゲイルの心臓を移植されたりかのも、大切に扱う。
- 愛用の杖は、白銀色で両端が鋭くとがり、一方の先端近くに玉状の装飾がある。装飾がある側の先端側部は、鋭い刃がついている。
- 自称は「俺」。
- 黒系の服を着ることが多い。
- マーガレット・エイミス
- 教会の異端調査課・第16分室の室長。若い女性。
- ロングヘアーを2束の三つ編みにした上、リボンでリング状にするという個性的な髪型をしている。眼鏡をかけている。巨乳。
- 教会では、りかのや雷震の上司に当たる人物。もともと多忙な上、暴走しがちな雷震のため、苦労させられている。
- 魔法使ではない。
- エレイン・リデル
- 退院したばかりのりかのに接触、ゲイルとの関連などを聞き出そうとした少女。ゲイルの杖を“起動”することができる。
- 濃いブラウンのロングヘアー。頭頂部に赤い大きな蝶結びのリボンをつけている。瞳も濃いブラウン。大きな眼鏡をかけている。
- なぜか、ゲイルの右腕を移植されていた。しかし、それは雷震により斬り落とされた。
- ゲイルの心臓を目的に、りかのを狙っている。
- エリス
- 雷震と同じく“ネコ”の少女。
- 白銀色のショートヘアー。瞳は青紫。胸は雷震よりもさらに大きい爆乳級。
- ゲイルに仕えていたメイド。ゲイルの後継者であるりかのにも、引き続き仕える。
- 従順かつ控えめにして、立ち居振る舞いは優雅。メイドとして極めて優秀。
- ヴィンセント・ゲイル
- 故人。神父であり、魔法使であった男性。りかのに自分の心臓を提供した。
- 心臓を受けるクライアントとしてりかのを指名した上、自身の相続人にも指定した。
- 生前は異端調査課・第16分室の所属で、エイミスの部下だった。
- 遺言では「心臓のみを譲る」となっていたが、なぜか身体の他の部分を移植された人物が存在する。
[編集] 設定
- 魔法使(まほうつかい)
- 生まれつき、魔法を使うことができる体質の人間(亜人種を含む)。
- りかのはもともと魔法使ではなかったが、魔法使であるゲイルの心臓を移植されたため、魔法使の能力を得た。
- 杖(ロッド)
- 魔法使がその力を発揮するために使用するもの。外見は、デザインはいろいろあるものの、2mほどの「杖」そのものである。
- 魔法の発動(“起動”と呼ぶ)に使うほか、少なくとも一方が鋭くとがっていて、物理的な直接攻撃や防御にも使う(棒術の棒や槍術の槍のように使われる)。
- 個々の魔法使に応じて調整されている精密な魔術道具(マジックアイテム)であり、持ち主以外が“起動”することはできない。
- ピクシー
- 魔法使の身体器官を移植することで、魔法使としての能力を与える手法、またはそのようにして能力を得た者。りかのが相当する。
- 「替えの効かない部位」であるほど、魔法使としての能力も高くなる。
- ネコ
- 作品世界に存在する亜人種。
- 外見や能力などは、ほとんど人間と同じ。唯一の相違は、耳が人間と同じように頭の左右にあるものの、人間よりやや斜め後ろ上方についていて、動物の猫の耳と同様の三角形にとがって毛に覆われた耳たぶがあること。
- おおむね、身体はしなやかで、動作も優雅なことが多い。
- 異端調査課・第16分室
- 教会の役割の1つとして、いわゆる「魔女狩り」を行う部署。
- かつては火あぶりなどをしていたが、今は魔法の能力がある者を探して登録してもらい、魔力(奇蹟の力)のデータを取るのが主な仕事。
- 仕事の内容上、トラブルになることが多いので、魔法使を多く抱えている。ゲイルもその1人だった。
[編集] 書誌情報等
[編集] 単行本
角川書店より「角川コミックス ドラゴンJr.」として刊行されている。
- 第1巻(2006年12月1日発行) ISBN 4-04-712471-0
- 第2巻(2006年12月28日発行) ISBN 4-04-712475-3
- 諸事情により、第1話は単行本収録に当たってほとんどが描き直しとなり、連載時とはかなり内容が変わっている。これを含め、第1巻収録分は半分近くの約60ページが描き直しもしくは加筆修正となっている。
- 第1巻と第2巻は1か月弱という短期間の連続刊行で、これを記念してドラゴンエイジ2007年1月号には表紙掲載および巻頭カラー特集が組まれた。また第1・2巻購入者を対象に、不要となった連載時の生原稿プレゼントフェアが行われた。
[編集] 外部リンク
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