パタン・ランゲージ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パタン・ランゲージ(pattern language)はクリストファー・アレグザンダーが提唱した建築・都市計画にかかわる理論。
アレグザンダーは人々が「心地よい」と感じる空間を分析して、253のパターン(形を作るルール)にまとめ、『パタン・ランゲージ』という著作にした。パターンの例を挙げると、「小さな人だまり」「座れる階段」「街路を見下ろすバルコニー」などがあり、これらは家を建てたり、まちづくりのルールを決める際に役立つヒントとなっている。アレグザンダーによればこれらのパターンは各国の美しい街や住まいに共通する普遍的なもので、かつては誰でも知っていたものであるが、急激な近代化の中で忘れられてしまったものである。
まっさらな土地に直線の広い街路を造り、高層ビルを建てる、といったかつての都市計画の理念とは正反対であり、既にあるまちの文脈を読み、狭い路地や目にとまる植栽、窓からの眺めといったヒューマンスケールな要素が重視されている。
こうしたパターンを見出すのは住まい手や住民自身であり、建築家はその過程を手助けして、実際の形になるよう設計・施工の監理を行うことが役割になる。
日本にもパタン・ランゲージの発想が紹介され、埼玉県川越市で67のパターンからなる「川越一番街 町づくり規範」(PDF[1])が作られるなど、まちづくりのルールに取り入れられている。 アレグザンダー自身による実践の例として、日本の盈進学園東野高校(1985年)があり、学校関係者がパターンを見つけ、キャンパス計画を作っていった。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 都市計画 | 建築関連のスタブ項目