ノーマン・マクラレン
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ノーマン・マクラレン(Norman McLaren, 1914年4月11日 - 1987年1月27日)は、カナダの実験映像、アニメーション作家。
スコットランド、スターリング生まれ。画家を志してグラスゴーの美術学校に入学、セルゲイ・エイゼンシュテインを始め、多くの優れた映画に出会う。とりわけ、実験的映像に興味を持ち、在学中にフィルムクラブを作り同時代の巨匠たちのフィルムを見続けたほか、フィルムにダイレクトペイントした作品を自主制作した。そのときの作品がドキュメンタリー映画監督のジョン・グリアスンの目にとまり、イギリス郵便局の映画部に招かれる。その後、ロンドン、アメリカと拠点地を移動。グリアスンがカナダの国立映画制作庁(NFB)の局長に就任すると、彼の推薦によりアニメーション部門の責任者となる。
1930年代から80年代までの50年間に、約70作品を制作。200あまりの国際賞を獲得している。ダイレクトペイント、ピクシレーション、カリグラフィ、立体アニメーション、多重露光映画など、数々の実験映画を手がけた。NFBの後進の指導にも尽力し、NFBの作家主義、個人制作スタイルを牽引した。
[編集] 代表作
- 星とストライプ 1983/2分
- ループ Loops 1940/3分
- 色彩幻想-過去のつまらぬ気がかり 1949年/8分
- ペイント・パーカッション-ペン先の音楽 Pen Point percussion 1951/6分
- 隣人 1952年/8分
- 緑と色の即興詩 1955年/5分
- 算数あそび Rythmetic 1956年/9分
- マクラレンの開会の辞 1960年/7分
- ニューヨーク・ライトボードの記憶 1961年/8分
- カノン 1964年?/9分
- パ・ドゥ・ドゥ 1968年/13分
- シンクロミー 1971年/7分
[編集] 言葉
- 「アニメーションは動く絵の芸術ではなく、絵の動きの芸術である」
- 「私にとって、すべての映画は一種のダンスである。なぜなら、映画の中で最も重要なことは運動、動きなのだから。何を動かすかは関係がない(俳優であれ、オブジェであれ、絵であれ)どんな方法で動くにせよ、それは一つのダンスなのだ」