チョリータ
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チョリータ(cholita)とは、主にボリビアやペルーでスペイン統治時代のなごりを残す伝統的な衣装を身に着けた女性のことをいう。
ボリビアやペルーでは、スペイン人とインディオの混血(メスティーソ)のうちインディオの特徴を強く持っている人たちのことを一般に「チョロ(cholo)」と呼ぶが、チョリータはこの単語の女性形「チョラ(chola)」に愛称を示す語尾"-ita"をつけたものである。
帽子は、いわゆる山高帽で、出身地によって色や形などが少しずつ異なる。ラパスなどのアンデス地域では黒や茶色で丸みを帯びた帽子であることが多い。コチャバンバやタリハなどのバジェ地域では白などの明るい色で角張った形であることが多い。
髪型は、長い三つ編みである。腰までの長さの三つ編みを2本下げていることが多い。地毛が短い人はつけ毛をすることもある。先に黒の毛糸で作ったぼんぼり状の飾りをつける人もいる。
服装は、ポリェラ(pollera)と呼ばれる、ひだが多く、すその広がったスカートである。色や形などは出身地によって異なる。一般に、寒冷なアンデス地域では長く、温暖なアマゾン地域では短い。 寒冷な地域では、羊毛やアルパカの毛などで作ったショールを肩にかける人が多い。
一説によると、この格好はスペイン統治時代にスペイン人の妾となった人たちが当時のスペイン女性の格好をまねたことに端を発するという。
チョリータという呼び名は、チョロ、チョラとともに、侮蔑的な意味を持つことがあるので注意が必要である。 しかし、チョリータは愛称形であることと、自分がチョリータであることに誇りを持つ女性が多いことから、文脈に気をつければ日常会話で用いても差し障ることはあまりない。ただし、外国人は用いない方が無難である。
在ボリビアの日本人が日本語で話す場合には、敬意を込めて「チョリータさん」と「さん」づけで呼ぶことが多い。
現在では、チョリータは田舎の貧しい女性であるという印象でとらえられることが多い。都市部に住む女性は母親がチョリータであってもチョリータの格好をすることを嫌がることがある。 しかし一方では、田舎の出身であることに誇りを持ち、頑に伝統的な格好を守る女性も多くいる。