チャールズ・タウンズ
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チャールズ・タウンズ(Charles Hard Townes, 1915年7月28日 - )は、アメリカ合衆国の物理学者である。誘導放出による電磁波の増幅(メーザー、レーザー)の基本原理を発明した。1964年メーザー、レーザーの発見及び量子エレクトロニクスの基礎的研究によりノーベル物理学賞を受賞した。
サウスカロライナ州のグリーンビルに生まれた。フルマン大学、デューク大学で学んだ後、1939年にカリフォルニア工科大学で学位を得た。ベル研究所のスタッフとなり、1948年までベル研究所で働いた。その後コロンビア大学に移った。ベル研究所では義弟のアーサー・ショーローとレーダーの技術から発展したマイクロ波技術を使った材料のスペクトル分析の研究を行った。1950年代はじめ誘導放出による電磁波の増幅のアイデアを得て、1954年アンモニアメーザーの発明に成功した。1958年レーザーの基礎理論を科学雑誌に発表した。レーザーは1960年にセオドア・メイマンによって実現した。1954年にソビエト連邦のニコライ・バソフと、アレクサンドル・プロホロフも独立して誘導放出の増幅に関する研究を発表し、1964年タウンズ、バソフ、プロコロフの3人がノーベル物理学賞を受賞した。
その後マサチューセッツ工科大学、カリフォルニア大学の教授を歴任した。カリフォルニア大学では電波天文学、赤外線天文学の分野を研究し、星間物質のなかのアンモニア分子、水分子を発見した。
[編集] 受賞歴
- David Sarnoff Electronics Award(1960年)
- ランフォード・メダル(1961年)
- ノーベル物理学賞(1964年)
- ヘンリー・ノリス・ラッセル講師職(1998年)
- カール・シュヴァルツシルト・メダル(2002年)
[編集] 外部リンク
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