ダッジ・チャージャー
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ダッジ・チャージャー(Dodge Charger)は1966年に初代が登場したクライスラー・ダッジのスポーツカー。いわゆるマッスルカーの一つである。(一般的な乗用車にスポーツカー風のボディを架装したスペシャリティーカーとする場合もある。)
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[編集] 歴史
[編集] 初代(1966~1978年)
チャージャーはダッジが当時大人気を博していたフォード・マスタングなどのマッスルカーに対抗するために開発された。当時、ダッジのラインナップに存在したコロネットというセダンのシャーシ(Bプラットフォーム)をベースにV型8気筒エンジンを搭載。グレードは幾つか存在したが最上級のモデルには426Hemiという高性能なレース用エンジンのストリートバージョンを搭載した。このモデルは400馬力を超えるパワーを持ち、停止状態から時速60マイル(約96km)まで6秒弱で加速するという当時としては強烈なパワーを誇った。翌年1967年には排気量440キュービックインチ(=7210cc)のマグナムV8エンジンを搭載するチャージャーR/Tが登場、独特な外装が与えられたモデルだが、今でもチャージャーを特徴付けるものとして今でも人気が高い。また、チャージャーはスーパービー(Super Bee)というマッスルカーのベースにもなった。
強力なエンジンを積んだチャージャーはレース関係者の目も留まる事となり、NASCARなどのアメリカンレースでの使用を意識したモデルチェンジがなされる様になる。(当時、NASCARは本当の意味でストックカーレースであった。)特に1969年に登場したチャージャー500はレース指向が強く、これをベースにダッジ・ディトナが(兄弟ブランドのプリマスからもプリマス・スーパーバードとして)発売された。これらがダッジに「レースと市販車の距離が近い」というイメージを付けていく。この初代チャージャーはモデルチェンジを繰り返しながら1978年まで生産された。なお、この初代チャージャーはスティーブ・マックイーンが主演した1968年の映画「ブリット」にも登場、マックイーンが運転するマスタングGT390とカーチェイスを演じている。またアメリカン・ニューシネマの代表作の一つ「バニシングポイント」でアメリカ大陸を疾走横断する車もこの車である。
[編集] 2代目(1983~1991年)
1983年にダッジから3ドアのハッチバックとして再びチャージャーという車が発売されている。初代がFRだったのに対しこれはFFレイアウトのLプラットフォームを使用したモデルでそれほどのホットモデルではなかったが、シェルビーによってチューンされたものなども存在する。1991年まで生産された。
[編集] 3代目(2005年~)
1999年にダッジからチャージャーの名を与えられたコンセプトカーが発表され、2005年にチャージャーは4ドアのセダンとして復活した。ボディは大柄で、搭載するエンジンはハイパワーなV8(V型6気筒のモデルもある)というアメリカンマッスルカーの復活を思わせる車である。LXプラットフォームを使用している。2006年には5.7リットルのHemiV8エンジンを搭載する「チャージャー・ディトナ」が登場、このデザインを持つマシンがNASCARにも登場する予定だ。またSRT-8という6.1リットル、400馬力超のモデルも登場、更に2007年にはチャージャー・スーパービーの名前を持つモデルが登場予定である。
このモデルにはパトカー仕様がある。エンジンは5.7リットルのHemiと、3.5LのV6。基本的には民間用のものと共通しているが、無線機や端末などをセンターコンソール部分に設置するため、シフトレバーがコラムシフトになっているなどが異なる。既にいくつかの警察、保安官、ハイウェイパトロールにおいて捜査用車両やパトロール用として採用実績があるが、2006年8月にアメリカ最大の警察機関であるニューヨーク市警察(NYPD)が、15台のテスト車両を正式に任務につかせることとした。NYPDではフォード・クラウンビクトリアとシボレー・インパラをパトカーとして使用しており、その総数は3000台になるが、これらが順次チャージャーに置き換えられていくと見られている。正式採用の理由としてNYPDは、チャージャーは性能においても燃費においても両者に対して優位にあると述べている。調達価格は一台あたり$28,511。
アメリカのパトカーは1990年代半ばにシボレー・カプリスが生産中止になって以来、いわゆるフルサイズで後輪駆動のセダンをベースにしたパトカーはクラウン・ビクトリアしかなかった。そのためビクトリアは10年ほどパトカー市場で主流であり続け、2000年代に入ってシボレー・インパラが投入されたものの、前輪駆動になっておりビクトリアに対して必ずしも優位ではなかった。しかしチャージャーが投入されたことで、その勢力図が変わっていくこともありえる。