ダイオウ
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ダイオウ(大黄)は、漢方薬として用いられるタデ科の多年草の一群。中国西部の高山に自生し、高さ約2.5m。葉は大きく、手のひら状に裂けている。夏、緑白色の多数の花が総状に咲く。
生薬としては根茎を使用し、消炎・止血・緩下作用があり、瀉下剤として便秘薬に配合されるほか、漢方医学ではそれを利用した「大黄甘草湯」に配合されるだけでなく、活血化お(”お”はやまいだれに「於」)作用(停滞した血液の流れを改善する作用と解釈される)を期待して桃核承気湯などに配合される。
日本薬局方では、基原植物をRheum palmatum,R. tanguticum,R. officanale,R. coreanum又はそれらの種間雑種としている。 指標成分は瀉下作用の活性成分であるセンノサイドであり、日本薬局方には最低含有量が規定されているが、活血化お作用を期待して大黄を使用する場合には瀉下作用は副作用となってしまうため、その含量規定は低く抑えられている。
ダイオウのうち、ルバーブ(ショクヨウダイヨウ、マルバダイオウ、R.rhabarbarum)などは野菜の一種として扱われ、茎を砂糖で甘味を付けてジャムにしたりパイの具にするなど、果物と同様の調理で食用にされる。原産地はシベリアだが、欧米では広く栽培されて食用にされ、日本でも長野県などでジャム加工用に栽培される。ルバーブのにもわずかにセンノサイドを含むことから、敏感な人は下痢をすることがある。
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