スイッチトキャパシタ
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スイッチトキャパシタ(Switched capacitor)は、コンデンサとスイッチを組み合わせることによって擬似的に抵抗器の性質を実現する電子回路。電圧の2乗に比例した電力を消費する抵抗器と異なり、原理的には電力を消費しない。入力電圧より低い電圧を出力する電源回路に使用される。入力電圧より高い電圧を出力する類似の電子回路としてチャージポンプがある。
[編集] 原理
コンデンサの充電側(入力側)と放電側(出力側)にそれぞれスイッチを設け、放電によってコンデンサの電圧が低下したら放電側のスイッチをオフ、充電側のスイッチをオンにし、充電によってコンデンサの電圧が上昇したら放電側のスイッチをオン、充電側のスイッチをオフにする。スイッチを高速で切り替え、ローパスフィルタによってスイッチ切り替えの影響を取り除くと、入力電圧より出力電圧が低い状態を維持することができる。すなわち抵抗器による電圧の降下と同じ機能を実現できる。