ショーティー
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ショーティー は、鉄道模型で、車両の長さだけ縮尺より縮めた物。短縮型・短縮(化)車輛ともいう。
実際の車両を縮尺通りに作ると編成が長くなり、カーブを曲がりにくくなる為、長さだけを縮尺より縮める。短縮により小半径のカーブ通過が容易になり小スペースでの運転が可能になるという利点がある。
鉄道模型の黎明期において、ティンプレートの物に多く見受けられたが、実物に忠実な物が好まれる傾向が増した為、主流から外れた。 小半径のカーブを曲がり易くする目的の他、小型化によって構造の簡略化(ボギー車ではなく二軸車化)をして価格の低減を狙った製品も多い。OゲージやHOゲージでは本格的なスケールモデルが高価なため年少者には入手しづらいきらいがあり、それらのユーザーに初心者向けと題してカツミ等のメーカーからショーティー車輌(例:EF66を二軸車にしたEB66)とコントローラー、簡素なレールをパックにしたセットが出回っていた。
日本においては鉄道模型の主流がNゲージに移行すると、本格的なスケールモデルが入手しやすい価格で購入出来、小スペースで運転出来ることから、ショーティーモデルが製品化され市場に出回ることはほとんどなかった。HOゲージの入門用セットもNゲージの台頭とともに姿を消したので、ショーティーモデルの製品の供給は途絶えた。
しかし、近年ではBトレインショーティーやデジQトレインのように積極的にデフォルメした製品が一分野を形成しつつある。ライオネルのOゲージやレーマン製Gゲージ等はその典型であるが、玩具性を残しつつ高級品志向である事が伺える商品展開となっている。
またプラレール・スーパーレールについてもデフォルメモデルではあるものの、ショーティーの一種とみなされる。