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シャヘルはカナン神話(ウガリット神話)における曙(明けの明星)の神。黄昏(宵の明星)の神シャレム(ちなみに、エルサレムとは「シャレムの家」の意味である)とは対になる双子の神とされる。
イザヤ書の「暁の子ルシフェル」という言葉は、聖書で唯一のルシフェルへの言及であるが、「シャヘルの息子ヘレル」というヘブライ語の訳である。よって、シャヘルはルシフェルの父ということになるが、シャヘルが太陽神に反逆して堕とされるというカナン神話の存在が、明らかにルシフェルの神への反逆の伝説の下敷きになっており、しばしば両者は同一視される。