シジミ
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シジミ | ||||||||||
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外来種と思われるシジミの一種 |
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シジミ(蜆)は、マルスダレガイ目 シジミ科に属する二枚貝の総称。淡水域や汽水域に生息する小型の二枚貝である。通常目にする二枚貝のうちでは小型なので「縮み」が転じて名づけられたとする説がある。
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[編集] 種類
日本本土には2~3cm程度のヤマトシジミCorbicula japonica(全国の汽水)、マシジミCorbicula leana(全国の淡水)、セタシジミCorbicula sandai(琵琶湖水系特産)があり、琉球列島には10cmの大きさに及ぶマングローブシジミ属(ヒルギシジミ属)(Geloina)なども棲む。シジミ科に近縁なものとしては、ドブシジミ科(1cm程度)やマメシジミ科(数mm程度)が広く分布するが小型であるために目立たず、利用もされない。
[編集] 外来種
1980年代以降は中国・朝鮮半島などから輸入されたタイワンシジミCorbicula flumineaも多く、国内産に比し廉価で販売されることが多い。
輸入されたタイワンシジミが野外に逸出したものか、1990年代より全国各地で外来のシジミが出現し、在来種との交雑などの懸念が持たれている。米国では中国人が食用に持ち込んだとされる外来シジミが20世紀前半から繁殖し問題になっている。
[編集] 利用
味噌汁の具に利用される二枚貝としては、アサリと並んで日本人に最も馴染み深いものであるが、佃煮・時雨煮なども有名。
江戸時代の昔より肝臓に良い食材とされている。健康食品として「シジミエキス」なども販売されている。また、殻は布でくるんでアクセサリーにすることもある。
市場に出回るシジミのうち最も一般的なのはヤマトシジミである。有名な産地は青森県の十三湖・小川原湖、宮城県の北上川、 茨城県の涸沼川・利根川、島根県の宍道湖(七珍の一つとして有名)などがあり、特に宍道湖のものは種苗として全国に供給もされている。