サルヴィンオオニオイガメ
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サルヴィンオオニオイガメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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サルヴィンオオニオイガメ Staurotypus salvinii |
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Staurotypus salvinii (Gray, 1864) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
サルヴィンオオニオイガメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Pacific giant musk turtle |
サルヴィンオオニオイガメ(Staurotypus salvinii)は、爬虫綱カメ目潜頚亜目ドロガメ科オオニオイガメ属に分類されるカメ。
目次 |
[編集] 分布
本種の英名は太平洋岸に生息することが由来。また本種の英名にChiapas giant musk turtleがあるが、こちらはメキシコのチアパス州に由来するものと思われる。
エルサルバドル、グアテマラ、メキシコ南東部(オアハカ州、チアパス州)
[編集] 形態
最大甲長25cm。背甲に卵型で甲高があり、3対の筋状の盛り上がり(キール)がある。キールは成長するにつれ消失する。
頭部は大型で吻端が尖り、クリーム色の体色に暗色の虫食い模様が入る。飼育下では頭部が大型化しないことがあり貝や甲殻類を噛み砕くうちにそれらを噛み砕きやすくするために頭部が巨大化するものと思われる。本種のように貝を食べる種で頭部が巨大化することはチズガメ属の一部、ダイヤモンドガメ、イシガメ科のニシクイガメ等が知られている。
オスは尾が長く、先端部が固い鱗で覆われていて尖る。
[編集] 生態
低地にある底質が泥で、水草が繁茂する流れの緩やかな河川や池沼に生息する。完全水棲種で日光浴や産卵以外では陸に上がらない。水底を歩き回ることが多いが泳ぎも上手い。
食性は肉食性で魚、両生類、小型のカメ、昆虫、甲殻類、貝等を食べる。
繁殖形態は卵生で、1回に6~12個の卵を1年に1~3回に分けて産む。
[編集] Status
- Near Threatened (IUCN Red List)
[編集] 人間との関係
ペットとして飼育されることがある。以前は流通は野生個体のみで高価な種だったが、繁殖個体の流通が多くなり価格が安定した。
飼育下では人工飼料等に餌付き丈夫で飼いやすいカメだが、顎の力が強いことと肥満しやすいことに気をつける必要がある。 また協調性が悪いため基本的には単独飼育となる。
[編集] 参考文献
- 安川雄一郎 「ビギナーにおすすめのカメ12種~初心者向けとして飼育者に薦めるカメ類~」『エクストラ・クリーパー』No.1、誠文堂新光社、2006年、134-135頁。
[編集] 関連項目
カテゴリ: Near threatened | カメ | 動物関連のスタブ項目