コーラート台地
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コーラート台地(-だいち、コラート台地とも)は東南アジア・タイ、イーサーン地方(東北部)にある台地。イーサーンと言う言葉とコーラート台地と言う言葉は、基本的に同じ地域を示すが、イーサーンは地方名として、コーラート台地は地形的名称として使われる。なお、コーラートはナコーンラーチャシーマー県の県庁所在地の俗称である。バンコク側からコーラート台地に進入するときは普通、まずナコーンラーチャシーマーに向かう。バンコクからナコーンラーチャシーマーに至るまでの道のりが坂道になっているが、ナコーンラーチャシーマーに入ったとたん平地に変わり、あたかもナコーンラーチャシーマーの平地であるかのように見えることからこの名称が生まれた。
コーラート台地の平均高度は200mで、155,000km²の面積を有する。台地はソーサー状になっているが、やや傾いておりメコン川に流れ込むムーン川とチー川に削られ、バンコク側と言うよりも、むしろややラオス側に向かって開いている。台地の西側にはペッチャブーン山脈が広がっており、これがコーラート台地とタイ中部・北部を分け隔てている。コーラート台地の北側および東側はメコン川が流れていて、これが台地の境界線となっている。台地南側にはカンボジアとの国境線でもあるドンレック山があり、これが台地南部の境界線をなしている。
モンスーンが西南部から来るのに対し、コーラート台地の東側と南側には山地があるため、コーラート台地はモンスーンから遮断され降雨量が少なくっている。例を挙げればタイ中部の年間平均降水量が1500mmである一方で、台地の南西部に位置するナコーンラーチャシーマー県では年間平均降水量が1150mmとなっている。さらに、コーラート台地はタイの他の地域に比べ、水はけの悪い土壌で出来ているため、洪水と干ばつを繰り返しやすい性質を帯びている。これは近年開発が進められ農業技術が整うまで、コーラート台地(あるいはイーサーン)に大きな影響を与え続け、イーサーンを貧困地域にしてきた要因である。