コンスタンティノス・ラスカリス
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コンスタンティノス・ラスカリス(生年不詳-1211年頃?)は、東ローマ帝国アンゲロス王朝の皇帝(別名・一夜皇帝)(在位1204年)。のちにニカイア帝国の初代皇帝となったテオドロス1世ラスカリスの兄に当たる。彼を「コンスタンティノス11世」とし、東ローマ帝国最後の皇帝を「コンスタンティノス12世」とする場合もあるので注意が必要である。
1204年、アレクシオス5世ドゥーカスが第4回十字軍に首都・コンスタンティノポリスを攻められて逃亡した後、首都防衛に活躍したコンスタンティノス・ラスカリスが皇帝として選出された(ただし、コンスタンティノスは皇帝の有力候補者に選ばれただけであるという説、もしくはくじ引きで選ばれたという説もあり、また選出されてからわずか1日で、しかも正式な即位式を行わずに首都を追われて弟・テオドロスと共に小アジアに逃亡したため、彼を東ローマ皇帝として認めない史料も多い)。
しかし、もはや十字軍の猛攻の前に首都防衛は不可能な状況であったため、在位1日でコンスタンティノスは弟と共に小アジアに逃走した。こうしてコンスタンティノポリスは落ち、ラテン帝国が建国されたのである。ちなみに、アレクシオス5世は後に十字軍に捕らえられて首都のテオドシウス記念塔で処刑され、コンスタンティノスの弟・テオドロスは東ローマ帝国の後継王朝・ニカイア帝国を建設している。
東ローマ帝国アンゲロス王朝 | ||
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先代 |
次代 テオドロス1世ラスカリス |