ゲッターロボG
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『ゲッターロボG』(ゲッターロボ ジー)は、永井豪と石川賢原作の漫画、及び同作品を原作とした1975年(昭和50年)5月15日から1976年(昭和51年)3月25日までフジテレビ系で毎週木曜日19:00 - 19:30に全39話(再放送含め43回)が放送された。東映動画製作のロボットアニメ。
『ゲッターロボ』の直接の続編。作品の詳細については、ゲッターロボを参照のこと。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
[編集] アニメ版
前作『ゲッターロボ』最終回で巴武蔵の犠牲のうえで恐竜帝国を滅ぼしたゲッターチームだったが、恐竜帝国の次に地球の支配者にならんとする新勢力百鬼帝国が科学要塞島を浮上させ侵略を開始した。「鬼」と呼ばれる亜人類で構成された百鬼帝国は30年前に成立した軍政国家で、ひそかに世界征服の機会をうかがっていたのだ。百人衆と呼ばれる実動部隊を率いるブライ大帝は恐竜帝国を滅ぼしたゲッターロボと早乙女研究所を世界征服の最大の障害として襲いかかるのであった。
[編集] 漫画版
いくつかのバージョンが存在する。
[編集] 少年誌連載版
巴武蔵によるゲッター炉暴走によってメカザウルスの大半を失うも、恐竜帝国は勝利をおさめる。しかし戦死した武蔵の本当の狙いは新ゲッターロボ完成までの時間を稼ぐことだった。ゲッターチームは恐竜帝国への反撃を行なう。帝王ゴールは反撃を試みるも、新ゲッターロボのパワーはすさまじく残りのメカザウルスもことごとくやられてしまう。バット将軍は帝国の中枢マシーンランドをマグマ層に沈める決断を下す。恐竜から進化したハ虫人類には冬眠の時期が来ていたのだ。追いつめられた帝王ゴール。まさにゲッターロボGと刺し違えんとした瞬間、ゴールを倒す謎のメカがあった。それは百鬼帝国の百鬼獣だった。恐竜帝国にかわり地上侵略を行なうと宣戦布告したブライ大帝に対して、武蔵に代えて新しく車弁慶を加えた新ゲッターチームの新たな戦いの火ぶたが切って落とされた。
[編集] 学年誌連載版
巴武蔵による特攻で恐竜帝国は滅びる。しかし恐竜帝国にかわり地上侵略を行なうと宣戦布告したブライ大帝率いる百鬼帝国が登場。車弁慶を加え新たな力ゲッターロボGで地球を守るのが新ゲッターチームの使命となった。
[編集] プロット、ギミック
- アニメ・漫画共通プロット
- ブライ大帝率いる新たなる敵、百鬼帝国は頭に角を持つ鬼の集団である。
- 鬼は伝説上の鬼と同じで、地上に存在していたミュータントのようなもの。
- 百鬼帝国にはもともとの鬼と、人間から改造された鬼がいる。
- アニメ版のみのプロット、ギミック
- 百鬼帝国は海底、海上を自由に動ける科学要塞島を本拠地とする。
- 漫画版のみのプロット、ギミック
- 百鬼帝国の科学要塞島は宇宙に行ける。
- アトランティス帝国という新勢力が百鬼帝国とゲッターチームと三つ巴となるが、アトランティス帝国の最終兵器ウザーラがゲッターチームの新戦力となる。
- ブライは以前、科学者として南極への物体の調査に訪れたとき、巨大な円盤の中でゲッターロボを破壊するよう命じられ、人の心を持たない鬼へと改造された。(後の描き下ろしコミックで判明、ゲッターサーガの一部)
- ブライ大帝が送り出す百鬼獣の攻撃により、日本はやがて百鬼帝国の手に落ち、もはや人類の運命はこれまでと思われたが、ゲッターロボGとの大気圏外での戦いでブライは敗れ、百鬼帝国は宇宙の塵と化した。(一部漫画版の描写、大気圏外での戦いにはアトランティス帝国の遺産ウザーラが協力する)
[編集] 初期案
ゲッターロボからゲッターロボGへの移行の際に巴武蔵が戦死することが重要なポイントとなっているが、初期案では流竜馬も死ぬことになっていた。新キャラクターは来栖丈(くるす・じょう)と決まっており、その登場がそのままゲッターロボGへの伏線となる予定だった。当時の企画書には、来栖丈の父親の来栖博士は早乙女博士とともにゲッター線の研究をしていたが病死してしまった。しかし死の間際に丈にドラゴン号の設計図を託す。早乙女研究所にやってきた丈は父親の遺言ということでしかたなく研究所で暮らしていたがゲッターの戦いには協力せず反発さえした。ゲッターチームともたびたび衝突したがその運動能力は隼人や竜馬をも上回っていた。そんな折に恐竜帝国の総攻撃を受け、ムサシが立ち往生の形で戦死、ハヤトも重傷を負う。一人残った竜馬はゲッター線爆弾を積んだイーグル号で特攻し恐竜帝国を退ける。その死に様をみた丈は竜馬の代わりにドラゴン号に乗ることを決意、また研究所のそばに住み付いていた珍発明家、大枯文治(おおがらし・もんじ / アニメ版と学年誌漫画に主に登場するキャラクター)もゲッターチームに志願して新ゲッターチームが出来上がる。 この初期案によると新ゲッターはイーグル号をドラゴン号に入れ替えるだけでジャガー号、ベアー号は改造・強化という案になっていた。
[編集] スタッフ
- 原作:永井豪、石川賢
- 監督:生瀬昭憲
- 企画:別所孝治、勝田稔男、小田克也
- 脚本:高久進、上原正三、田村多津夫ほか
- 演出:小湊洋市、生瀬昭憲、葛西治、山口康男ほか
- キャラクター設計:小松原一男
- 作画監督:落合正宗、野田卓雄ほか
- 音楽:菊池俊輔
- 主題歌
- オープニング:『ゲッターロボ!』(作詞:永井豪/作曲:菊池俊輔/歌:ささきいさお)
- エンディング:『不滅のマシン ゲッターロボ』(作詞:和泉高志/作曲:菊池俊輔/歌:ささきいさお、コロムビアゆりかご会)
[編集] キャスト
[編集] ゲッターチーム
[編集] 百鬼帝国
[編集] 主な登場メカ
- ゲッターロボG
- ドラゴン号、ライガー号、ポセイドン号の3機のゲットマシンが合体する巨大ロボット。3機の組合せでゲッタードラゴン、ゲッターライガー、ゲッターポセイドンの3タイプがある。宇宙開発用に設計された初代ゲッターロボと違い、はじめから戦闘用ゲッターロボとして開発されている。劇中では、劇場作品『決戦! 大海獣』とOVA『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』でのみ「ゲッターロボG」と呼称される。動力源はゲッター線エネルギー。ゲッター線増幅装置を搭載し、初代ゲッターロボの10倍の出力を誇る。各ゲットマシンはより鋭角的なデザインとなり、リフティング・ボディ機であった旧ゲットマシンよりも機体が大きくなり大型の補助翼が装備された。また操縦席は機体先端に配され、合体時各ロボ形態の口元がキャノピーとなり、直接視認のための視野を確保している。扱いやすさも向上しているらしく、漫画版『真ゲッターロボ』で旧ゲッターロボに搭乗した弁慶は、ゲッター3への合体時に「タイミングが難しい」と言っていた。全高:50メートル、重量:330トン(3形態共通)。
- ゲッタードラゴン
- ドラゴン号が頭部と胸、ライガー号が胴体と腕部、ポセイドン号が脚部を構成。空中戦および基本形態で唯一ゲッタービームを照射できる形態。初代ゲッターロボでは腹部だったゲッタービーム発射口は頭部に移っている。他にダブルトマホークなどより戦闘的になった武装を扱える(ゲッター1のトマホークはか片刃だが、こちらは両刃)。両腕脇の鋸状の部品は、回転するスピンカッターに強化されている。アニメ版中盤から最大の必殺技「シャインスパーク」が追加された。これは全エネルギーを放出するため、一回の出撃において一度しか使えない最強の武器である。また、発動には3人のパイロットが同時にペダルを踏まねばならず、10分の1秒のズレでも技は発動せず、しかもエネルギーは使い切ってしまう…という文字通りの諸刃の刃である。この武装は当初アニメ版のみのオリジナル技だったが、少年誌漫画版でも最終回で使用された。なお、戦闘力はグレートマジンガーを越え、1970年代スーパーロボ最強を誇るとのこと。
- ゲッターライガー
- ライガー号が頭部と胸、ポセイドン号が胴体と腕部、ドラゴン号が脚部を構成。地上・地中用で右手がドリルアームとマニピュレーターに切り替えられる。左手のアンカーはチェーンで飛ばすこともでき、開くと中からゲッターミサイルを発射できる。固有の必殺技として超高速移動で敵を幻惑しとどめを刺すマッハ・スペシャルを持つ。これはゲッター2のゲッタービジョン(最大速度マッハ3)より速度は落ちるが(マッハ2)空中でもこの技の使用が可能となっている。名前はライオンとタイガーの合成。ゲッターライガーもはじめから飛行可能であり、マッハ・スペシャルの応用で短時間ならマッハ4と、ドラゴンの飛行速度を上回る速さで飛ぶことも出来る。OVAでは、左手のアンカーとドリルが共用になっており、右手は変化しない。アンカーとドリルが共用のため、ゲッターミサイルを発射することができないが、チェーンで飛ばす機能はそのままである。
- ゲッターポセイドン
- ポセイドン号が頭部と胸、ドラゴン号が胴体と腕部、ライガー号が脚部を構成。背中にストロングミサイルを備えている。水中用で指先からフィンガーネットを放ち敵をからめとり、首の付け根に隠された大型ファンで生み出される猛烈な水流、ゲッターサイクロンでとどめを刺す。通常は二本足だが不整地では膝から下がキャタピラに変化する。スーパーロボット大戦シリーズでは、ゲッター3の使用した必殺技「大雪山おろし」を使用しているが、作中で使われたことはない。後にポセイドンも飛行できるように改造が加えられ、飛行可能となった。また、OVAでは、ストロングミサイルを敵に直接叩き付ける荒業を披露した。
なお、一説によればこの「ゲッターロボG」が「真ゲッターロボ」をも凌駕する「真ゲッターロボG」に進化するとも、「ゲッターエンペラー」に進化するとも、「聖ゲッタードラゴン」と呼ばれる物に進化するとも言われているものの、詳細は不明。
- レディコマンド
- ゲットマシンと同じデザインラインを持つ早乙女ミチルの愛機。偵察・援護用の機体である。前作最終回で武蔵がコマンドマシンで特攻したため新たに登場した機体(アニメ版)。コマンドマシンよりも鋭角的なデザインになっている。
[編集] 放送リスト
- 蘇れゲッターロボ!! (メカ一角鬼)
- 恐るべき百鬼帝国の謎 (メカ独眼鬼)
- 悪の罠! 空飛ぶ船団 (再) (メカ牛面鬼)
- ベンケイ! 涙の勝利 (メカ針千本鬼、メカ白髪鬼)
- 恐怖の水爆大作戦 (メカ暗黒鬼)
- 夢を裂く百鬼一族 (メカ小竜鬼)
- 追跡! 黒いジェット機(再) (メカ三頭鬼)
- 夜空に輝く二つ星 (メカ白骨鬼)
- SOS! ゲッターロボ応答せよ(再) (メカ飛竜鬼)
- 悪魔の島を攻撃せよ (メカ海王鬼)
- 百鬼帝国! 将軍への道(再) (メカ自雷鬼)
- 遥かなる荒野の決闘! (再) (メカ邪角鬼)
- こうもり爆弾! 危機一発 (メカ紫電鬼)
- 友達は風になった (メカ地中鬼)
- 赤い蝶のバラード (メカ胡蝶鬼)
- 死闘! 嵐吹く男の道 (メカ鉄甲鬼)
- コロよ明日に吠えろ! (メカ暗虫鬼)
- 危うし伊豆半島沖! (メカ妖剣鬼)
- 早乙女博士を救出せよ! (再) (メカ金剛鬼)
- 大攻撃! (メカ要塞鬼 メカ要塞鬼、メカ大輪鬼)
- 大決戦! シャインスパーク (メカ半月鬼)
- 海底に消えたジャンボ機 (メカ獣王鬼)
- 月光に踊るピエロ (メカ剣王鬼)
- 海に叫ぶ少年! (メカ百足鬼)
- 湖に消えたミチル (メカ大角鬼)
- 鬼になったあいつ! (メカ暴竜鬼)
- つばめよ元気にとべ! (メカ鋼頭鬼)
- 緑の地球が死ぬ! (メカ蛇王鬼)
- 涙のあとに口笛を (メカ天魔鬼)
- ドライスノー奇襲作戦 (メカ鉄丸鬼)
- 燃えろ! リョウの剣 (メカ大剣鬼)
- 元気あの子ってなんなのさ (メカ鉄光鬼)
- 夕焼空が知っている (メカ狂角鬼)
- 対決! 百鬼三兄弟 (メカ角面鬼)
- 百鬼老兵は死なず (メカ牛剣鬼)
- ベンケイ暗殺計画 (メカ電光鬼)
- 危機迫る日本近海! (合体メカ雷電鬼)
- ブライ大帝 決死の大反撃! (合体メカ闇虫鬼、合体メカ甲角獣、合体メカ雷獣鬼)
- 大決戦! 日本上空 (合体メカ輪魔鬼、合体メカ十方鬼)
[編集] 劇場版
- 「グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突」 (1975)
- 「グレンダイザー・ゲッターロボG・グレートマジンガー決戦! 大海獣」 (1976)
[編集] OVA
- 真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日 (1998)
[編集] 4機以上の合体
学年誌掲載版漫画に百鬼帝国の双角鬼によるゲッター乗っ取りのエピソードが描かれている。これはゲッタードラゴン合体途中に割り込んだ小型機が頭部として合体、ゲッターロボGを乗っ取るというものであった。この敵を倒すためにリョウは強制的にドラゴン号をゲッターの股間に突っ込ませ、ライガーへのチェンジを強行するという荒技に出た。この際ベンケイは「合体してるのに別のが合体するとショートを起こす」と発言し、事実そのショートに耐えきれなくなった双角鬼が逃げ出し、ライガーにやられるという結末になっている。後のOVA『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』でもゲッターロボGの無限合体が行なわれている。
[編集] ゲッターロボとの対決
ゲッターGは、原作アニメ問わず、度々旧ゲッターロボと対決している。スーパーロボット大戦シリーズや漫画『真ゲッターロボ』、OVA『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』等で見ることができる。大抵、より強い機体ということでゲッターGが敵役となるのだが、ゲッターGがゲッターロボに勝ったことは一度も無く、10倍もの性能差はパイロットの技量の差で埋められて敗北している。漫画では、この対決時にゲッターチームは「目をつぶっていても、ゲッターロボに合体することができる」という、驚異的な技量を持っていることが明かされている。なお、小説版『スーパーロボット大戦』では竜馬達がゲッターGに乗って複製された旧ゲッターと戦うという珍しいシチュエーションとなっているが、この際旧ゲッターに乗っていたのは武蔵のクローン3人だったため、竜馬が動揺して苦戦していた。この作品では他にもゲッターロボ號、真ゲッターロボとも対決する事になる(ゲッターGと真ゲッターの対決はスーパーロボット大戦α外伝、第2次スーパーロボット大戦αでも発生している)。
[編集] 関連項目
フジテレビ系 木曜19:00枠 | ||
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