クラ湾夜戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クラ湾夜戦 | |
---|---|
戦争: 太平洋戦争 | |
年月日: 1943年7月5日-6日 | |
場所: ソロモン諸島、クラ湾(コロンバンガラ島とニュージョージア島の間) | |
結果: 日本軍の輸送作戦は成功 | |
交戦勢力 | |
日本 | アメリカ |
指揮官 | |
秋山輝男少将 | ウォールデン・L・エインスワース少将 |
戦力 | |
駆逐艦10 | 軽巡洋艦3、駆逐艦4 |
損害 | |
駆逐艦2沈没 | 軽巡洋艦1沈没 |
クラ湾夜戦(1943年7月5日-6日)とは太平洋戦争中、ソロモン諸島で生起した日本軍とアメリカ軍との間の海戦。
[編集] 概要
6月30日、アメリカ軍はニュージョージア島ムンダ飛行場対岸のレンドバ島に上陸し占領した。 そして、7月5日にはニュージョージア島のムンダ東方海岸に上陸した。
この状況で、日本軍は第3水雷戦隊によりコロンバンガラ島への増援部隊の輸送を行うことになった。 部隊は支援隊(駆逐艦新月、涼風、谷風)、第一次輸送隊(望月、三日月、浜風)、第二次輸送隊(天霧、初雪、長月、皐月)である。
一方、日本軍の海上交通遮断の為、コロンバンガラ島とニュージョージア島との間のクラ湾にはエインスワース少将の指揮する艦隊(軽巡洋艦ホノルル、ヘレナ、セントルイス、駆逐艦4隻)があった。
ショートランドを出撃した日本軍の艦隊はチョイセル島寄りに進んだ後南下し、クラ湾に入った。 そして、まず2200に第一次輸送隊を分派した。 その約1時間後の2305、新月が逆探で敵艦を探知したため、北上し、2343に第二次輸送隊を分派した。
2336、ヘレナがレーダーで新月を発見した。 2348、新月もアメリカ艦隊を発見した。
2356、アメリカ軍は攻撃を開始し、攻撃は新月に集中した。新月は沈没し秋山少将も戦死した。 この間、涼風、谷風は魚雷を発射し再装填のため一旦戦場を離脱した 。
7月6日0002、ヘレナに魚雷命中し沈没した。 涼風、谷風は魚雷の再装填後戦場に戻ったが、敵を発見できなかったため帰投した。
また、揚陸中に長月が座礁し、翌日空襲を受け沈没した。
日本軍は駆逐艦新月が撃沈され、第3水雷戦隊司令部が全滅したが、輸送は成功した。
7月12日には同じような経過でコロンバンガラ島沖海戦が発生した。
[編集] 参加兵力
- 日本軍
- 第3水雷戦隊(秋山輝男少将)
- 駆逐艦:新月、涼風、谷風、望月、三日月、浜風、天霧、初雪、長月、皐月
- アメリカ軍
- アメリカ軍第18任務部隊(W.L.エインスワース少将)
- 軽巡洋艦:ホノルル、ヘレナ、セントルイス
- 駆逐艦:ニコラス、ジェンキンス、オバノン、ラドフォード
[編集] 損害
- 日本軍
- 沈没
- 駆逐艦:新月、長月
- アメリカ軍
- 沈没
- 軽巡洋艦:ヘレナ
ソロモン諸島の戦い |
ガダルカナル島の戦い | 第一次ソロモン海戦 | 第二次ソロモン海戦 | サボ島沖海戦 | ヘンダーソン基地艦砲射撃 | 南太平洋海戦 | 第三次ソロモン海戦 | ルンガ沖夜戦 | レンネル島沖海戦 | ケ号作戦 | ビラ・スタンモーア夜戦 | ニュージョージア島の戦い | い号作戦 | クラ湾夜戦 | コロンバンガラ島沖海戦 | ベラ湾夜戦 | 第一次ベララベラ海戦 | 第二次ベララベラ海戦 | ブーゲンビル島の戦い | ブーゲンビル島沖海戦 | ろ号作戦 | セント・ジョージ岬沖海戦 |