キームガウアー
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キームガウアー(Chiemgauer)とは、ドイツ・バイエルン州のプリーン・アム・キームゼーを中心とした一帯で流通している地域通貨で、ドイツでREGIO(地方通貨)と呼ばれるものの一つ。地元のシュタイナー学校で高校の社会科の教師をしていたクリスティアン・ゲレーリが生徒とともに2003年に立ち上げた。
このシステムでは、地産地消の推進と地元NPO(ドイツ語ではVerein)の活動支援が組み合わされている。具体的には以下の仕組みでキームガウアー紙幣は流通している。
- キームガウアーに参加しているNPOが、事務局から100キームガウアーを97ユーロで購入
- NPOは会員などに対し、100キームガウアーを100ユーロで販売。差額の3ユーロを活動資金に充てる。
- 一般市民はキームガウアーで地元商店で買い物を行う。自分の懐を痛めずにNPOに活動資金を提供したり地産地消を進めることができる。
- 地元商店は他の事業者からの仕入れにキームガウアーを利用するか、キームガウアー事務局で100キームガウアー=95ユーロのレートで再両替する。5%の手数料は取られるが、これは会計上広告費に計上可能である。
現在、1200名近くの会員と400件近くの事業者、そしてNPO50団体が参加し、4万6000キームガウアーが流通している。キームガウアーでの売上は年間72万キームガウアーに達し、年間1万ユーロ以上がNPOに寄付されている。また、現在ではキャッシュカードと提携した電子マネーとしてのキームガウアー・カードも使用されている(実際にはクレジットカードと同じようなものと考えてかまわない)。