キューティーハニー
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『キューティーハニー』は、 1973年に永井豪とダイナミックプロによってメディアミックス企画としてリリースされた漫画作品、これに関係する アニメ番組、小説、映画、主題歌の題名(作詞:クロードQ〔岩崎富士男〕、作曲:渡辺岳夫)。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 「キューティーハニー」とは
体内に「空中元素固定装置」(空中に存在する元素を自由に結合させ、あらゆる物質を作り出す装置)を内蔵している少女の姿をしたアンドロイド。人間を大きく超える運動能力を持ち、装置によって自在に衣装、所持アイテムを変えられ、その衣装に応じた能力を発揮できる。1973年版では、普段はミッションスクールに通う高校生・如月ハニー。
[編集] テレビアニメ「キューティーハニー」
[編集] 内容
宝石や美術品を狙う犯罪組織パンサークローの刺客対キューティーハニーの戦いを描く。
話の特徴は如月ハニーはいろいろ姿を変えて刺客の前に現れること。刺客との対決の時「あるときは○○、またあるときは△△」と刺客の前に現れた姿を告げ、如月ハニーからキューティーハニーに変身、「その実体は、愛の戦士キューティーハニー」と名乗りを上げ、刺客との戦いが始まる。
またハニーにメロメロな愉快な早見一家とハニーのやりとりも楽しませてくれる。
闘う女性はハニー以前にも存在したが、ほとんどの場合男中心のグループの一員であり、一人で女性の姿のまま闘うヒロインはアニメ史上初の存在。またパンサークローの幹部、刺客も女性(刺客の手下のみ男)である。
[編集] 主な出演
[編集] スタッフ
- 原作:永井豪(ダイナミックプロ)
- 企画:勝田稔男
- プロデューサー:宮崎慎一 (NET)/勝田稔男(東映)
- 製作担当:江藤昌治/吉岡修
- 製作進行:井内秀治
- キャラクターデザイン:荒木伸吾
- 美術デザイン:浦田又治/伊藤岩光
- 作画監督:荒木伸吾/白土武
- 音楽:渡辺岳夫
- 脚本:辻真先/高久進/藤川桂介
- 演出:勝間田具冶/設楽博/葛西治/小湊洋市
- 撮影:菅谷信行
- 編集:井関保雄/千蔵豊
- 録音:波多野勲
- 効果:伊藤克己
- 選曲:宮下滋
- 現像;東映化学
- 制作:NET/東映
[編集] 放送期間など
- 放送期間: 1973年10月13日 - 1974年3月30日。
- 放送回数:全25話。
- 放送時間:毎週土曜日20:30~20:56。
- 放送局:NET(テレビ朝日)系(関西地区は毎日放送)。
- キー局バージョン(26分地域用でエンディングの放送はなく、オープニングと予告編はローカル局バージョンより短い)とローカル局バージョン(30分地域用)がある。ローカル局バージョンでは同じ枠の二つ前の番組、デビルマンと同様に、オープニング・エンディング共に2コーラス流されている。
[編集] 解説
オリジナルである本シリーズは元々東映サイドにおいて夜7時台放映を想定した少女向けの企画としてスタートした。 当初はエロティックな描写も設定されていなかったが『8時だョ!全員集合』(TBS系)の裏番組となる土曜夜8時台の放映になった事が大きく影響し、 少年層やヤングアダルト層を意識した企画に変貌、原作者の永井豪の要望もあり有名な全裸変身が盛り込まれる事となる。 本作のベースとなったのは企画時、永井豪が週刊少年チャンピオンに連載していた少女が主人公のバイオレンスマンガ『あばしり一家』。 同作品のキャラクターが主人公を含め名前を変えて登場している。また「七変化」や決め台詞などに映画『多羅尾伴内』からの要素も盛り込まれている。
本作品を印象付けている全裸変身シーンであるが淫靡な印象を視聴者に与えないため、あえてリアリティを感じさせない背景を 配置するなど演出に工夫がみられ、これが作品の雰囲気を明るくさせており多くのファンを獲得する一因となっているが、 ファン以外の人々からはポルノ作品の様な印象をもたれてしまい放映打ち切りや後世のリメイク作品の苦戦の遠因となっている。
そのため放映自体、当初よりNETは難色を示しており放映後も保護者団体からの苦情も多かったようである。
本作は視聴率も善戦しており(平均8.8%、最高10.5%)東映側も第3クールの準備をしていたが放映枠の消滅と共に打ち切られた。
強く、セクシーで、しかもファッショナブルなハニーのキャラクターは、永井豪の弁によれば「男性にも女性にも支持される」ことを目指して造型されたという。その狙い通り本作は広範なファンを獲得し、90年代終わり頃まで夏休みの定番再放送アニメとして長く親しまれた。
また特徴ある主題歌はファン以外にも広く知られている
[編集] 映画「東映まんがまつり キューティーハニー」
- 1974年3月 テレビシリーズ第12話「赤い真珠は永遠に」を上映。
[編集] OVA「新・キューティーハニー」
オリジナルシリーズより約20年ぶりに製作された作品で少年チャンピオン版漫画に準ずるキャラクターデザインを採用しており100年後を描いている。 当初は全4話で終了予定であったが、レンタル成績が好調で12話まで製作される事になる。しかしレンタル成績は下降し、さらには製作会社の倒産により8話で終了。 凝った変身シーンなど手書きセルアニメ時代の最後にふさわしいハイクオリティー作品であったが、話数の少なさや予定外の再開、中断をしたため、シリーズ全体としては消化不良感が否めない。 これらの事もあり、意外とファンの間でもこの作品の認知度は低い。
この作品以降、何度かキューティーハニーはリメイクされる訳であるが、この作品においてはオリジナルシリーズを見て育ったスタッフの美化されたハニー観が反映されており大人びた外見、性格付けされたハニーになっており舞台背景の設定もあり世界観が暗い印象がある。
[編集] 主な出演
[編集] スタッフ
- 原作:永井豪(ダイナミックプロ)
- 企画:永井隆/小出政雄/高橋尚子
- プロデューサー:栗山富郎/坂本雅憲
- 脚本:静谷伊佐夫 他
- 監督:長岡康史
- 作画監督・キャラクターデザイン:堀内修
- 美術監督:坂本信人
- 音響監督:三間雅文
- 音楽:外山和彦
- 制作協力:スタジオジュニオ
- 制作:東映ビデオ
[編集] テレビアニメ「キューティーハニーF」
『キューティーハニーF』(キューティーハニーフラッシュ)は、1997年2月に放映を終了した『美少女戦士セーラームーン セーラースターズ』の後継番組として放映された。テレビ朝日の担当プロデューサーはセーラームーンシリーズと同じ太田賢司。
この作品で永井豪は「原著作」である。その上で、実質の原作者・飯坂友佳子が少女漫画に翻案した形で企画当初より参加・コミカライズした。
エンディングテーマに岡本真夜を起用するなど、1973-1974年放映時と比べかなり少女アニメらしい作品になった。これは枠として『セーラームーン』の視聴者層にそのまま見続けてもらうために、あくまで同企画の延長線上として制作されたためである。『キューティーハニー』の原作や1973-1974年放映時のようなギャグ・お色気要素をなるべく少なく、少女アニメとして再構築するという配慮が伺える。あわせてオリジナルシリーズにはなかった恋愛、近親憎悪、三角関係、結婚、出産などの女性視聴者を意識した要素が加えられた。
もっとも、この改変は、かつてのシリーズを知るファンからは不評で、さらにあてにしていた従来の『セーラームーン』視聴者層(主に小学生の少女)からも、『セーラームーン』とはひと味違うテイストを受け入れてもらえなかった。それが視聴率不振につながったと思われる(ただ今回のリメイクは、73-74年時に棚上げされていたパンサーゾラとの決着をつける、というコンセプトで製作されたものらしい。事実、ゾラとの決着はつけている)。ただし未就学児童からの人気は高かった。バンダイのアンケートによると、1997年の「好きなキャラクター」で3歳~5歳女児と6歳~8歳女児の2部門でキューティーハニーが1位を獲得している。
さらに、「アニメ番組でなく情報・バラエティ番組をゴールデンに」という編成上の都合などにより、10月以降は土曜18:30から(ただし関西地区は放送時間繰上げ)に変更になったが、すでにこの時間帯は『モグモグGOMBO』(一部地域除く日本テレビ系ほか)におさえられており、結局視聴率を挽回することなく一年で終了、次番組『アニメ週刊DX!みいファぷー』に交代した。
[編集] スタッフ
- 原作:永井豪(ダイナミック企画)
- 漫画:飯坂友佳子
- エグゼクテイブプロデューサー:太田賢司 (tv asahi) 、高岩淡(東映アニメーション)
- 企画プロデューサー:上田めぐみ (tv asahi) 、矢田晃一(東映エージェンシー)、東伊里弥(東映アニメーション)
- 製作担当:松坂一光
- シリーズ構成:山口亮太
- キャラクターデザイン:下笠美穂
- 美術デザイン:鹿野良行
- 音楽:佐橋俊彦
- 音響監督:田中英行
- プロデューサー:稲垣健司 (tv asahi) 、福中靖(東映エージェンシー)、岡田将介(東映アニメーション)
- シリーズディレクター:佐々木憲世
- 製作協力:東映
- 製作:tv asahi、東映エージエンシー、東映アニメーション
- 著作:©永井豪、飯坂友佳子/小学館、tv asahi、東映AG、東映アニメーション
[編集] 主な出演
[編集] 映画「キューティーハニーF(劇場版)」
- '97夏東映アニメフェア 劇場むけオリジナルエピソード
[編集] 映画「キューティーハニー」
※詳細は「キューティーハニー (映画)」の項を参照。
- 2004年
- 実写映画 庵野秀明監督(新世紀エヴァンゲリオン)、佐藤江梨子主演。主題歌倖田來未(「キューティーハニー」、出演も)
- 実写とアニメを織り交ぜており、「ハニメーション」と呼ばれた。主題歌が大ヒット、この曲で倖田が有名になったことなど、話題は多かったが、興行成績は不振に終わる。スポンサーにテレビ局がついた時点で表現が放送コードの制約を受ける事になり、規制のあまりの強さ、そして劇中のアニメパートが高評価だったことがOVA版の製作の契機になった模様。
[編集] 主題歌「キューティーハニー」の韓国版
倖田が歌ったことでヒットしたキューティーハニーは、韓国でもカバーされた。 カバーしたのはayumiという日本生まれの韓国人トップアイドル。
日本語で、「イヤよ、イヤよ、イヤよ、見つめちゃイヤー」が、 韓国語では、「田代、田代、田代、ちゃんと亡命しろ」と聴こえることで問題になった。 正式には、「ナシロ、ナシロ、ナシロ、チョダボンミョンシロ」である。
全部の韓国語歌詞を日本語ではこう聴こえるという映像も多数ある。 しかし、映像によって日本語ではこう聴こえるという歌詞が違うものがある。
また、トリビアの泉で、この内容が放送された。
[編集] OVA「Re:キューティーハニー」
実写版作品よりのスピンオフ作品。あまりブレイクしきれないまま全3巻のリリースを完了する。これは映画のスピンアウト作品でありながら、映画と連携したプロモートを行わずOVAのみのリリースに留まり、アピール力に欠けたせいかもしれない。
[編集] 主な出演
[編集] 漫画
- キューティーハニー(永井豪)
- 週刊少年チャンピオン(秋田書店) 73年10月1日~74年4月1日号
- キューティーハニー(石川賢)
- 冒険王(秋田書店) 73年11月号~74年5月号
- 別冊冒険王・映画テレビマガジン(秋田書店) 73年11月号~74年2月号
- Cutieハニー(永井豪)
- 週刊SPA!(扶桑社) 92年7月8日~93年4月7日号
- キューティーハニー F(飯坂友佳子)
- ちゃお(小学館) 97年3月号~98年4月号
- キューティーハニーF(佐々木和志)
- 別冊コロコロコミック(小学館) 97年4月号~98年2月号
- キューティーハニー天女伝説(永井豪)
- WEEKLY漫画アクション(双葉社) 01年21・28日合併号~03年7月29日号
- キューティーハニー a GO GO!(伊藤伸平、庵野秀明)
- 特撮エース(角川書店) No.001~No.010
- キューティーハニーSEED(星野小麦)
[編集] 小説
- キューティーハニーvol.1(団龍彦)
- スーパークエスト文庫(小学館)
- 悪魔の爪に囚われて キューティーハニーBOYS(諏訪山ミチル、立野真琴)
- 花丸ノベルズ(白泉社)
- 小説キューティーハニー外伝 ひと夏の冒険(宇山京平)
- AnimeStudio(宙出版) Vol.1~2(掲載誌休刊により中断)
[編集] 関連項目
- 魔女っ子メグちゃん(作中テレビ番組にハニーが登場)
- ダイナミックヒーローズ(ハニーが準主役として登場)
- e-manga(講談社)04年6月~06年07月連載継続中
- キューティーハニー(5号機のパチスロ機)
- バイオレンスジャック
[編集] 外部リンク
[編集] 前後番組の変遷
NET系 土曜20:30枠 | ||
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前番組 | キューティーハニー | 次番組 |
ミクロイドS | めしはまだか! ※20:00-20:55 |
|
テレビ朝日系 土曜19:00枠 | ||
美少女戦士セーラームーン セーラースターズ | キューティーハニーF (1997年3月~1997年9月) |
クイズ!渡る世間は金ばかり?! ※19:00-20:00 |
テレビ朝日系 土曜18:30枠 | ||
ザ・スクープ(18:00~) 〈→土曜深夜へ移動〉 |
キューティーハニーF (1997年10月~1998年1月) |
アニメ週刊DX!みいファぷー |
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