オルニトミムス
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オルニトミムス |
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分類 | ||||||||||||||||||||
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種 | ||||||||||||||||||||
オルニトミムス (Ornithomimus)は白亜紀後期マーストリヒト期、北米大陸に生息していた、オルニトミムス属に属する獣脚類恐竜の総称である。学名の意味は「鳥もどき」。ダチョウ恐竜とも呼ばれるオルニトミムス科を代表する恐竜で、三本指の脚、細長い腕、長い首、鳥のような頭で特徴付けられる。ダチョウ似た姿で同様に足が速かったとされる。
[編集] 特徴
体長は約3.5mで化石としては最も早く発見されたオルニトミムス類であるが、生息年代は最後期の種である。グループの名称の元になった属であるが化石資料はストルティオミムス (Struthiomimus) の方が豊富でオルニトミムス類として知られる特徴はこちらによるところが大きい。
肉食恐竜からなる獣脚類でありながら口には歯がなく、くちばし状であった。そのため食性が不明であったが、長年はおそらく小動物を丸呑みにしていたのだろうと考えられてきた。しかし、1995年にカナダで発見された非常に保存状態いのよいO.エドモントニクス(O.edmontonicus)の頭部化石の研究からくちばしにアヒルのくちばしに似たスリットを多数持つことがわかった。この特徴から現生の水鳥のように植物を漉き取って食べる植物食の恐竜であった可能性が高い。
他のオルニトミムス科との相違点としては非常に細く、まっすぐな手と足の指、およびほぼ同じ長さの中手骨と指骨がある。特にナマケモノに似た手は特徴的で、かつて古生物学者オズボーンはこれは食事の際に枝を引っ掛けるためではないかと指摘していた。
[編集] 系統上の位置
- 恐竜 dinosaur
- 竜盤類 Saurischia
- 獣脚類 Theropoda
- テタヌラ類 Tetanurae
- コエルロサウルス類 Coelurosauria
- オルニトミモサウルス類 Ornithomimosauria
- オルニトミムス類 Ornithomimidae
- オルニトミモサウルス類 Ornithomimosauria
- コエルロサウルス類 Coelurosauria
- テタヌラ類 Tetanurae
- 獣脚類 Theropoda
- 竜盤類 Saurischia
[編集] 発見
最初のオルニトミムス属はマーストリヒト期、アメリカのデンバー塁層から発見された脚の基部と部分的な手の骨に基づきO.ヴェロックス Ornithomimus velox である。その後エドモントニアン期のO.エドモントニクス(O.edmontonicus)や恐竜州立公園(Dinosaur Provincial Park)の完璧に近い標本(種未称)などより状態のよい標本がカナダから見つかっている。
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