エンリケ2世 (カスティーリャ王)
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エンリケ2世(スペイン語:Enrique II, 1333年 - 1379年5月29日)はカスティーリャ王国トラスタマラ王朝の初代国王(在位:1369年 - 1379年)。即位するにあたって協力した貴族・聖職者に多くの領地を与えたため「恩寵王」と、また出自から「庶子王」と呼ばれる。アルフォンソ11世とその愛妾レオノール・デ・グスマンの子。
長男であったが庶子だったため、王位継承者からは除外され、トラスタマラ伯の養子に出されていた。1351年、父が死去して異母弟で正式な嫡男であったペドロ1世(残酷王あるいは正義王)が即位すると、王位を奪われることを恐れたペドロ1世とその生母によって自身の生母は殺され、自分自身も命を狙われてしまう。このため翌年、フランスやアラゴン王国の支援のもと、ペドロ1世に対して反乱を起こした。ペドロ1世にはエドワード黒太子を中心としたイングランドが支援したため内乱は長期化し、自身も黒太子に一時は追いつめられたこともあったが、1369年にモンティエールの戦いでペドロ1世の軍勢を破ってペドロ1世を処刑し、王として即位したのである。
内戦の際にフランスの支援を受けたことから、百年戦争ではフランスを支援して1372年にはイングランド海軍と戦い、これに大勝している。また、アラゴン王国とも婚姻関係を結んでその親睦を深めるなど、後のスペイン王国誕生の基礎を築き上げた名君であった。
[編集] エンリケ2世が登場する作品
- 漫画:青池保子作『アルカサル-王城-』 ― ペドロ1世が主人公のため、エンリケ2世は嫉妬深く冷酷で利己的な、王位簒奪を狙う徹底した悪役として描かれている。
- 小説:佐藤賢一作『双頭の鷲』 ― フランスの軍人デュ・ゲクランにすがりつく頼りない君主として描かれている。
- カスティーリャ王
- 1366 – 1367
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- 先代:
- ペドロ1世(残酷王)
- 次代:
- ペドロ1世(復位)
- カスティーリャ王
- 1369 - 1379
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- 先代:
- ペドロ1世
- 次代:
- フアン1世
カテゴリ: カスティーリャの君主 | 1333年生 | 1379年没