エリザベス・ウッドヴィル
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エリザベス・ウッドヴィル(Elizabeth Woodville, 1437年 - 1492年)は、イングランド王エドワード4世の王妃。父はリヴァーズ伯リチャード、母はルクセンブルクのサン・ポル伯ピエールの娘ジャケッタ。
1452年、ランカスター派のジョン・グレー卿と結婚。1461年、セント・オールバーンズの戦いでジョンは戦死した。
エリザベスはエドワード4世に近づき、ジェーン・ショアをはじめ多くの愛人をさしおいてその寵愛を獲得、1464年5月1日、エドワード4世と再婚した。政権の有力者ウォリック伯リチャード・ネヴィルは結婚に反対し、エドワード4世と激しく対立するようになった。
1471年、ウォリック伯を倒したエドワード4世は国内を平定した後、1483年に病死する。エドワード5世は父の後を継いだものの、グロスター公リチャード(リチャード3世)派による議会工作で、王位継承の無効を宣言され、ロンドン塔に送られた。エドワード4世とエリザベスの結婚が重婚と見なされ、不法とされたためである。エリザベスは家族とともにウェストミンスター寺院に逃れて細々と命脈を保った。
1485年、リチャード3世が倒されるとエリザベスの名誉は回復され、長女エリザベス・オブ・ヨークはヘンリー7世の王妃になった。