イギリスの議会
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イギリス議会(グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国議会 英語:The Parliament of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland )は、イギリスの議会であり、本国及び海外領土の最高の立法機関である。
ロンドンのテムズ川のほとりに建つウェストミンスター宮殿(時計塔の通称「ビッグ・ベン」が代名詞として使用される)が議事堂である。
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[編集] 歴史
中世イギリス諸島の3王国;イングランド、スコットランド、アイルランドはそれぞれの議会を持っていた。1707年、連合法 (1707年)によりイングランドとスコットランドはグレートブリテン議会, the Parliament of Great Britain を成立、1800年の連合法 (1800年)によりアイルランドを含む連合王国議会, the Parliament of the United Kingdom を成立させた。
[編集] 構成
両院制で、下院に相当する庶民院(House of Commons)と上院に相当する貴族院(House of Lords)から構成される。
議会の長は英国国王であり、学説では英国の主権は”議会における国王”にあるとされる。しかしながら、現在においてはその役割は象徴的なものであり、首相を筆頭とする大臣の助言により行動するのみであり、議院内閣制のもと、議会に対し責任を持つのは彼ら大臣である。
[編集] 会期
総選挙の後、国王により議会が召集される。総選挙から総選挙までを1つの議会という単位で呼び、2005年の総選挙後の議会は第54議会である。1つの議会の長さは最長5年と定められている。しかし、近年は4年程度で解散されることが多い。
一方、その中では約1年間の会期がある。多くの場合11月に始まりされ、冬休み、イースターの休み、春休み、夏休みの休会期間を挟み、次の11月で終わる。
新しい会期は、貴族院議場に両院の議員が集まった開会式で、国王が施政方針演説を行うことから始まる。統治権を”議会における国王”が所持しているということによるが、実際には政府が作成したものを代読する形になる。そして議員は両院に別れて施政方針に対する討論を開始し、審議がスタートする。
[編集] 議事
[編集] 議長
両院とも、議長が議事を統括する。かつて上院議長は大法官がつとめ、首相の指名により国王が任命していた。2006年7月4日より、互選による独立の上院議長となった。下院議長は選挙で選ばれるが、慣例として全会一致で決まる。
[編集] 採決
両院とも、はじめは発声表決(Voice Voting)という方法をとっている。これは、議長の”賛成のみなさんは?”という呼びかけに各議員が”賛成”(Aye(下院)・Content(上院))と答え、続いて”反対のみなさんは?”という呼びかけに”反対”(No(下院)・Not-Content(上院))と答えるものである。
全会一致の議案はどちらかの声しか聞こえないのでこれで決まるが、ある程度賛否に分かれている場合は、分裂表決(Division)となる。両議院とも議場の両隣にロビーがあるので、議場を出てそれぞれ賛成と反対に分かれて並び、議場に再入場するときにカウントする方式である。
[編集] 機能
[編集] 立法
[編集] 司法
- イギリスの最高裁判所は貴族院(上院)である。
- イギリスには違憲審査権はない。
[編集] 政府との関係
[編集] 庶民院の優越
[編集] 関連