イオンチャンネル
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イオンチャンネルとは、細胞の生体膜(細胞膜など)にある膜貫通タンパク質で、特定のイオンを透過させる働きを有するものの総称である。機能的には細胞の内外における各種イオンの濃度あるいは電位の維持、神経細胞などでの活動電位の発生、シグナル伝達などに関与する。受容体機能を有するものもある。
分子内にゲートと呼ばれる構造があり、これが開くとイオンは細孔(ポア)を通って流れる。開閉の制御は電位によるもの(電位依存性)、リガンド(特異的に結合する分子)によるもの(リガンド依存性;受容体の一種)、リン酸化によるもの、また力学的変形や温度によるものなどがある。
類似のタンパク質として、エネルギーを使ってイオンを能動的に輸送するタンパク質であるイオンポンプがあるが、イオンチャンネルはイオン濃度の高い方から低い方へ(あるいは電気化学ポテンシャルが下がる方向へ)受動的に移動させるものである。
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