イェンス・ベルセリウス
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イェンス・ヤコブ・ベルセリウス(Jöns Jacob Berzelius, 1779年8月20日 - 1848年8月7日)は、スウェーデンの化学者である。アルファベットを使った新しい元素記号の表記法を提案し、ケイ素、セレン、トリウム、セリウムを発見した。そして、カルシウム・バリウム・ストロンチウム・タンタル・ケイ素の分離を行った。近代化学の父と呼ばれる人々の一人である。弟子にフリードリヒ・ヴェーラーがいる。
1802年にウプサラで医学の学位をとり、カロリンスカ医科大学で薬学と化学の教師となった。1807年ストックホルム大学の教授になった。1828年までにそれまで知られていた43の元素の原子量を多くの化合物を研究して求めた。これはジョン・ドルトンの求めた値よりも飛躍的に精度を高めたものである。元素記号をアルファベットで表す現在の方法を提案した。
ベルセリウスは元素を電気的に陰性な元素と陽性な元素とに分類して、分子は反対電荷間の電気的引力により結合をつくるという電気二元論を考えた。また、ハロゲン・同素体・異性体・有機物などの科学用語を創案した。
1808年にストックホルムの科学アカデミーの会員、1818年にはその長官となり、1835年には男爵に叙せられた。
カテゴリ: スウェーデンの化学者 | 1779年生 | 1848年没