アップルパイ
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アップルパイ(apple pie、もしくはapple tart)は、フルーツを包んだパイの一種。
多くの場合リンゴのみが用いられ、表面もパイ生地で覆うことが多い。
日本では、アップルパイは砂糖のみの味付けであり、レーズンやサツマイモが時に用いられるぐらいであるが、海外ではシナモンやナツメグを効かせたアップルパイが一般的である。キイチゴやチェダーチーズを加えたレシピも存在する。
リンゴは、生、缶詰、干しリンゴのどれでも作ることができるが、食感に違いが出る。保存方法が限られていた時代には、砂糖漬けにされたリンゴや干しリンゴが使用されていた。
アップルパイはアメリカを代表するデザートで、「アップルパイのようにアメリカ的だ('As American as apple pie')」という慣用句があり、日本人にとっての味噌汁同様に「お袋の味」を連想させる。最近ヒットしたアメリカのコメディ映画(青春映画)に『アメリカン・パイ』という作品があり、英語学習用の教材にも、ケイ・ヘザリ『American Pie』シリーズ(日本放送出版協会)がある。
アメリカでのアップルパイの歴史は、イギリスからやってきたピルグリムがリンゴの種を蒔いて育て、収穫したリンゴでアップルパイを作ったことにさかのぼる。サンクスギビングには、七面鳥の丸焼きやコーンブレッドの他にアップルパイを出すことが多い。
アップルパイにアイスクリームを添えて供されるものは、アップルパイ・ア・ラ・モードと呼ばれる。
19世紀にアメリカ西部に乗り出した開拓者たちの間で、リンゴを使わずにアップルパイのようなものを作る方法が考え出された。これはmock apple pieと呼ばれて、これをナビスコのリッツクラッカーを使って作るレシピが1930年代に広められた。この菓子は、本物のアップルパイには及ばないものの、驚くほど本物のリンゴを使って作ったものに近い味がするという。(これは、クッキーなどをパイ生地の代わりにするレシピとは別物である。)