ゆうメイト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ゆうメイト(ゆうめいと)は郵便局や貯金・簡易保険事務センター等、日本郵政公社での非常勤職員(アルバイト・パートタイマー)の通称である。以前は主に年末年始のみ勤務する場合が多かったが、正職員の採用抑制や人員削減などによって近年ではゆうメイトの採用が増えており、長時間・長期間にわたって勤務する非常勤職員も多く居る。身分は「国家公務員非常勤職員」である。大まかに分けて内務と外務がある。
- 内務
郵便物の区分作業や郵便窓口や貯金窓口への来客の応対、一般事務、電話応対など郵便局内での勤務。主に郵便関係の課に配属されることが多い。
- 外務
郵便物の配達や集荷など、主に郵便局外での勤務。
勤務時間や雇用期間など、一定条件を満たせば雇用保険、厚生年金保険、健康保険に加入可能であり、有給休暇も取得できる。
近年の日本郵政公社の人員削減により、何年間も同じ職場に在籍し、転属が頻繁にある正職員よりも現場の仕事を熟知しているゆうメイトも多い。
[編集] 問題点
有給休暇が取得でき、社会保険も整備されているが、問題点もある。
- 雇用不安定
非常勤職員という身分のため、特に長期ゆうメイトは常に雇用不安にさらされている。契約期間終了となった場合、いわゆる雇止め(解雇)である。最近は、ささいな仕事上のミスや、上司の半ば恣意的な理由で契約期間終了を通告され、雇止め(解雇)されるケースが発生している。
- 賃金が安い
非常勤職員は民間企業でのアルバイトと同じく時間給制であり、1時間あたりの賃金は常勤職員と比較し安い。常勤職員(正社員)とほぼ同じ仕事量をしているが常勤職員に比べて、かなりの賃金格差がある。長期間継続して勤務すれば賃金が上がることになっているが、実際には年度末や年度初めに1日だけ形式的に解雇する等の方法により、賃金の上昇を抑えられていることが多い。
[編集] 民営化後のゆうメイト
2007年10月1日に郵便局は民営化される。民営化後のゆうメイトの労働環境については注視する必要があるだろう。