GALS!
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『GALS!』（ぎゃるず）は、藤井みほなの漫画で、1999年から2002年まで集英社の少女漫画雑誌りぼんに連載された。また、『超GALS!寿蘭』（すーぱーぎゃるず ことぶきらん）のタイトルでテレビアニメ化もされた。さらに、コナミによってゲーム化され、３タイトルが発売された。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 作品概要
渋谷を舞台にカリスマ女子高生寿蘭とその友人ら綾＆美由の話。 初めは3人とも、相手をよく思っていなかった。だが蘭と美由は喧嘩で・・・蘭＆美由と綾は言い合い。 そして、仲良くなった。 そして、途中友情関係がぎこちなくなったり恋愛がうまくいかずに悩んだり・・・でも最終的には3人ともが「最高の友達」と言い合えるようになる。恋愛ではラスト、美由が蘭の兄と結婚をする。
[編集] ヒットした理由
- 当時のカルチャー（ミニスカ、厚底、ガングロなど）が描かれ、当初から関心は高かった。また東京の町並みがリアルに描かれた事で、地方に住む女子の関心と注目を浴びる事となる。ほぼ同時期に浜崎あゆみがギャルや女子高校生のカリスマとなった事で、ギャル自体が注目を浴び、渋谷や池袋などで遊ぶギャル達が連日テレビで報じられた。以上の事が本作の人気に繋がり、長期連載となった。
[編集] 過剰な「ギャル美化」による問題点
この作品ではいわゆる「ギャル」をメインテーマとして取り上げた作品であり、時流に上手く乗ってヒット作となった。ただし、批判、嫌悪感を示す読者、視聴者も少なくはない。その理由として「ギャル」と言われる少女達のライフスタイルを肯定的に描き過ぎ、全面的に賛美し過ぎているところにある。「ギャル」達は流行に敏感でお洒落なだけでなく、様々な迷惑行為や犯罪に関わることも多い非行の一種で、非常識かつ反社会的な「不良少女」達であることを主に小学生の女児向けの作品でありながら全く伝えておらず、ギャルに対する憧れすら煽るような作風になっており、倫理的に非常に問題がある。いわゆるツッパリ、暴走族など「不良」を主人公として描かれて人気のある漫画などの作品は多いが、その人気作の多くは、不良行為や暴力に批判的なメッセージも込められているものである。が、本作にはそれが全く無く、無責任に低年齢層の少女達へ不良行為ヘの憧れを煽っているため、そこが大きな批判の対象になっている。原作者の藤井みほなも、ギャル賛美の発言を数多くしており、インターネットスラングで言うところのドキュンぶりを本作の作風同様露呈している。この作品がギャルを増やしたという集計結果のようなものは無いが、作品の人気ぶりからこの作品の影響を受けた少女達は少なくは無いと思われる。小学生など低年齢層に対する漫画からの影響力の強さを考えていない、あるいは甘く見ているりぼん編集部サイドにも重い責任がある。
[編集] テレビアニメ『超GALS!寿蘭』について
放映期間は2001年4月1日～2002年3月31日、テレビ東京系列で放送された。アニメ製作はぴえろ。
放送日時は毎週日曜日朝8:30~とABC製作・テレビ朝日系列（ただしNNSにも加盟している福井放送除く）の『おジャ魔女どれみ』シリーズの裏にあたった。また、内容が内容なだけに（『過剰な「ギャル美化」による問題点』も参照）、親の世代からは総スカンを食らい、それらの層が『THE・サンデー』（NNS加盟局）や『週刊御意見番』（TBS系）から離れなかった。そのために視聴率は低調に終わった。
[編集] キャラクター：CAST
- 蘭含む、物語の主要人物が通う、私立高校。
[編集] 鳳南高校
- 寿 蘭（ことぶき らん）：豊口めぐみ
- 警官一家の長女（第2子）で、鳳南（ほうなん）高校生。両親と兄が警察官、妹が警察官志望。にも関わらず、自分は「今が楽しければそれでよし」、努力・勉強嫌いでマイペース。「渋谷最強のギャル」とその名が知れたカリスマ女子高生。金欠にも関わらず、渋谷で遊びまくる日々を謳歌している。モテるが男選びに拘り、未だ処女。中学生の時から先生の言う事は聞かず、服装の乱れも激しい問題児で、高校生になってもそれは変らず、1年生の時に、体育教員である群青先生に殴られ、殴られ返し、10日間の自宅謹慎となった（本当は退学処分となるはずだったが、中西先生が校長に頭を下げ、自宅謹慎になった。）。赤メッシュが特徴で、髪型や色の変化も激しく、赤メッシュ・ストレート（中学生時代）→赤メッシュ・パーマ→オレンジ（作品内では、レッドオレンジと紹介されている。）→赤メッシュとパーマ→金髪→赤メッシュ・パーマ、と変化している。
- 成績は悪く、殆ど2。だが運動神経だけは良く、体育の成績は5。その為、中西先生と夏休みに補修をサボったのを見逃す代わりに、体育祭でクラスを優勝に導く事を約束し、見事優勝した（だが、これが原因で群青先生に目を付けられる）。成績は悪いが、何故か（奇跡的に）進級している。
- 問題児として扱われる一方で、正義感だけは強く、一部の人間はそこを多少、評価している。
- 渋谷では名の知れた存在で、蘭が2年生になった時、蘭に憧れて鳳南高校に入学した1年生が多かった。その事もあって2年生の時に、渋谷部を設立。3年生になった時には、部員が100人前後までになった。
- 漫画版では最終的に警官になる決心をする。
- 山咲 美由（やまざき みゆ）：池澤春菜
- 蘭の中学時代からの友人。中学時代は不良チームに所属していた時期があったが、蘭の兄、大和のおかげで更生できた。そのため、大和とはラブラブの関係にある。元不良チームであった為に、根は怖く、かなりのぶりっ子キャラで、作品のキャラクターで最も読者の好き嫌いが別れた登場人物。自身が幼いときに両親が離婚、その後再婚。だが母親は育児放棄しており、自宅には帰ってこないので、一時期、寿家に居候させてもらっていた。
- 漫画版では最終的に大和と結婚する。
- 星野 綾（ほしの あや）：壱智村小真
- 蘭のクラスメイト。成績優秀の真面目な少女。優良な人物でいることのプレッシャーから自暴自棄になり援助交際をしていたが、そのことを叱った蘭と友達になることができた。乙幡麗と付き合うようになるが、なかなか進展しない。
- 中西先生（なかにし せんせい）：真夏竜
- 蘭達の担任で通称「ナカセン」。生徒想いの教師だが、蘭には手を焼いている。
- 群青先生（ぐんじょう せんせい）：?
- 体育教員。自己中で傲慢な教師で、自分のクラスを思いのまま牛耳る。蘭達が1年生の時に、蘭を殴り（蘭も殴り返してしまった為、10日日間の自宅謹慎となる。）、本多マミたちが通う高校に飛ばされる。
- ガングロレッド：玉木有紀子・ガングロイエロー：春林・ガングロブルー：山崎幸
- 通称「ガングロトリオ」。蘭とは事ある毎に揉め事を起こすが三人がかりでも蘭には勝てない。三人とも彼氏募集中。
- 小峰真希：笹本優子
- 理恵：島涼香
- 皐月：山崎幸
- 浅井栞：氷上恭子
- 浅井孝司：松田佑貴
- タケル：草尾毅
- 持田幸恵：前田愛(AIM)
- 月野霞：笹本優子（二役）
- 姫島永久：斉藤恵理
[編集] 明匠第一高校
- 乙幡などが通う、進学校の男子校。
- 乙幡 麗（おとはた れい）：神谷浩史
- 明匠第一高校生。「スーパー高校生グランプリ」で優勝したイケメン。ギャルの間ではアイドル的存在だが、当の本人は全く気にしていない様子。というより、迷惑な表情を見せている。クールで少々きつい性格。綾と付き合っている。実は蘭の事が好きだが、最終的には諦める。
- 麻生 裕也（あそう ゆうや）：鈴村健一
- 麗と同じ高校に通う高校生。「スーパー高校生グランプリ」2位受賞。そのためニックネームは「2位」。蘭に惚れているものの、奥手なところがあり、本人の前ではカチカチになってしまう。その後、紆余曲折の末に本多マミと付き合う事に。
[編集] 寿家
- 寿 清香（ことぶき きよか）：小林優子
- 蘭の母で婦人警官。女性同士ということもあり、蘭に対してある程度の理解を示す。年齢不詳で子供が3人いる様には見えない。
- 寿 大和（ことぶき やまと）：高橋広樹
- 蘭の兄で、渋谷の交番勤務の巡査。美由の中学生時代に、親身になって接したことがきっかけで仲良しの関係に。
- 寿 沙夜（ことぶき さよ）：釘宮理恵
- 蘭の妹で、警察官志望。現在中学生で、彼氏の匡人とコンビを組み「中坊デカ」として渋谷を守る為に様々な活動をしている。警察官一家に生まれている為、正義感は強い。「～だっちゅ」が口癖。
[編集] その他
- 祝 匡人（いわい まさと）：宮田幸季
- 沙夜の彼氏。沙夜と2人で「中坊デカ」として今日も渋谷の平和を守る…?
- 黒井 直樹（くろい なおき）：阪口大助
- タツキチの弟。プリクラに写った蘭（しかも変顔）に惚れ、町田から渋谷まで来た。惚れやすい性格で、蘭のほかに美由、沙夜など、様々な女性に惚れていた（みんなあだ名は「ランラン」「ミユミユ」等、二文字を2回繰り返す）。通称「ナオキチ」。ラーメン屋になるのが夢。
- 黒井 達樹（くろい たつき）：小尾元政
- 通称（自称?）「町田のブラック」。偶然、渋谷に出てきて、蘭と出会い意気投合。そのまま蘭の彼氏になった。蘭からは「タツキチ」と呼ばれている。運動神経がよくパラパラが得意。実家はラーメン屋。
- 本多 マミ（ほんだ まみ）：石津彩
- 蘭の最大のライバルで、池袋をナワバリにしている。ふとした事で裕也に惚れ、強引に付き合う事になる。アニメ版では本多財閥の娘で、お嬢様学校に通うエリート女子高生である。
- 工藤 ハルエ（くどう はるえ）：高木礼子
- マミとともに行動する女子高生。中学生時代の美由とは、お互いナワバリを争った因縁の関係にあったが、最終的には打ち解けた。
[編集] スタッフ
- 原作:藤井みほな(集英社｢りぼんマスコットコミックス｣刊)
- 企画プロデューサー:岩田圭介(テレビ東京) 布川ゆうじ(ぴえろ)
- シリーズ構成:久保田雅史
- キャラクターデザイン:楠本祐子 田中比呂人
- サブデザイン:もりやまゆうじ 三好和也 宇佐美皓一 小栗寛子 杉藤さゆり 小木曽伸吾
- キーアニメーター:中森良治
- 美術監督:東潤一(スタジオイースター)
- 色彩設計:佐藤祐子
- 撮影監督:蓜島尚久
- 編集:松村正宏(JAY FILM)
- 音楽:伊藤真澄
- 音響監督:亀山俊樹
- 音響効果:庄司雅弘(フィズサウンドクリエイション)
- 録音制作:オムニバスプロモーション
- 音楽プロデューサー:伊藤善之
- 音楽制作/協力:ランティス TV TOKYO MUSIC
- プロデューサー:具嶋朋子(TV TOKYO) 津野竜之輔(ぴえろ)
- 監督:小林常夫
- 製作:TV TOKYO ぴえろ
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ:ア☆イ☆ツ
- 作詞、作曲：かな、編曲：野山昭雄／歌：dicot
- エンディングテーマ:抱きしめたい
- 作詞：高木郁乃、作曲、編曲：吉田ゐさお／歌：Jungle Smile
[編集] ゲーム
- 超GALS！寿蘭(GB) - 2001年7月26日 発売
- 超GALS！寿蘭２～ミラクル→ゲッティング～(GB) - 2002年2月7日 発売
- 超GALS！寿蘭すぺしゃる～イケメンゲッチューギャルズパーティー(PS) - 2002年8月8日 発売
[編集] この作品に関わるキーワード
[編集] 外部リンク
| テレビ東京 日曜8:30枠 | ||
|---|---|---|
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