Centrino
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Centrino(セントリーノ)はインテルのブランド名の一つで、CPU、チップセット、無線LAN製品を含めたノートパソコンのブランドである。
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[編集] 概要
Centrinoの導入以前は、Intel in it、そしてIntel Insideキャンペーンで大々的に宣伝活動を行っていたようにインテルのマーケティングは主にプロセッサ製品が中心で、ネットワーク製品やチップセットについては特に宣伝は行われていなかった。これはプロセッサが動作クロックで絶対的あるいは相対的な性能の比較が容易なのに対し、チップセットやネットワーク製品は規格やインターフェイスに束縛され、他社製品と差をつけることが困難だったためと考えられる。 一方で、ノートPCを持ち歩いて街中のホットスポットでインターネットに接続というスタイルが提唱されながらも、バッテリーの持続時間が想定された用途に対して短いうえに、ノートPCの処理性能がデスクトップPCに劣ることで敬遠されていた。
このため、インテルではそれまでデスクトップPC用のプロセッサにモバイル用の機能を有効にし、低電圧でも動作が良好な製品を選別して出荷するというアプローチを止め、省電力と高性能の両立のためにクロックあたりの性能の高いPentium Mを開発、今後モバイルに欠かせないとインテルが予想した無線LANモジュール、プロセッサと一体で省電力を達成するために設計したチップセットを組み合わせてCentrinoブランドを設定した。Centrinoに準拠したパソコンにはIntel Centrinoのシールが貼られている。
Centrinoは、CPU、チップセット、無線LANモジュールが全てインテルから発売されている製品であることが必須条件となっている。ただ、同じインテル製であってもCeleron系統のCPUや他社製品のチップセット、無線LANモジュールがひとつでも使われている場合はCentrinoと名乗ることはできない。このときはPentiumやCeleronなどのCPU名が書かれたシールが貼付けされる。
[編集] ブランドの意義
消費者にとっては、比較的良好なパフォーマンス、無線LANネットワークへの参加、長時間バッテリー駆動のノートPCをCentrinoロゴの付いた製品を購入するだけ可能となる点は今までにないものだった。その一方でブランド提供者であるインテルにとっては、より多くのインテル製品の販売に貢献するというメリットがある。そしてPCメーカーとしては個々の半導体製品を購入するよりも安価な特価が設定されており、また広告経費の一部負担をインテルが行うという点で、三者それぞれに利点がある。その一方で競合他社からは、市場から締め出すアンフェアな排他的営業政策であるとの批判もある。
Centrinoの成功により、2006年にはリビングに置くホームPC向けにViiv(ヴァイブ、日本語読みヴィーブ)プラットフォームを導入、さらにはビジネス用PCにコスト削減などを掲げてvPro(ビープロ)の導入を発表し、Centrinoの成功はインテルをプロセッサを販売する企業からプラットフォームを提供する企業へと転換させるきっかけとなった。
[編集] Centrinoの変遷
[編集] 第1世代
2003年3月に登場。これら第1世代のプラットフォームはCarmel(カーメル)と呼ばれる。DothanコアとProWireless 2200は発表当初にはなく、後に加わったものである。
CarmelプラットフォームのCentrinoの条件は以下の通りである。
- Pentium Mプロセッサ (BaniasもしくはDothanコア)でフロントサイドバス(FSB)が400MHzのもの
- インテル855シリーズのチップセット
- インテル PRO/Wireless 2100 もしくは2200 (IEEE 802.11b) mini-PCI Wi-Fiアダプタ
[編集] 第2世代
2005年1月に登場。この2年間でデスクトップPCはデュアルチャンネルDDR2メモリ、シリアルATA、PCI Expressなどを導入、Centrinoもこれらを導入して名実ともにデスクトップ機と同等の処理能力を持つことができた。
2005年春モデルのA4サイズ以上のノートPCはデスクトップ代替機として宣伝されるものが多い。これら第2世代のプラットフォームはSonoma(ソノマ)と呼ばれる。
SonomaプラットフォームのCentrinoの条件は以下の通りである。
- Pentium M プロセッサ (Dothanコア)でフロントサイドバスが533MHzのもの
- インテル モバイル 915 Express シリーズのチップセット
- インテル PRO/Wireless 2200 もしくは 2915ABG mini-PCI Wi-Fiアダプタ.
[編集] 第3世代
2006年1月に登場。Yonah(ヨナ)コアの製品はPentiumの名称が消えてCore Duo/Soloとなった。この世代はCentrino Duo(デュアルコア)かCentrino(シングルコア)とプロセッサによって名称が変わる。また、一部のIntel Core 2もこれに含まれる。
これら第3世代のプラットフォームはNapa(ナパ)と呼ばれる。
NapaプラットフォームのCentrinoの条件は以下の通りである。
- Intel Core、Intel Core 2プロセッサ でフロントサイドバスが667MHzのもの。
- インテル モバイル 945 Express シリーズのチップセット
- インテル PRO/Wireless 3945ABG mini-PCI Express Wi-Fiアダプタ.
[編集] 第4世代
2006年末から2007年初頭にSanta Rosa(サンタ・ローザ)プラットフォームを導入予定。Merom(メロン)コアを採用。
Santa RosaプラットフォームのCentrinoの条件は以下の内容が予想されている。
- Intel Core 2プロセッサ (Meromコア) でフロントサイドバスが800MHz、形状はSocket P
- インテルモバイル 965 Express チップセット
- インテル PRO/Wireless 4965AGN IEEE 802.11 a/b/g/n mini-PCI Express Wi-Fi アダプタ
[編集] 関連項目
- Viiv
- vPro