関脇
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関脇(せきわけ、せきわき)は、大相撲において大関の下の階級。「大関」の「脇」をつとめる者、という意味が語源とされる。ちなみに、第2位の力士を〈脇〉というのは、平安時代の相撲節会にさかのぼる。江戸時代には、大関の地位にいる力士が看板大関であることもしばしばあったので、その時は関脇に位置した力士が実質的にはその場所の最強力士であることも多かった。雷電爲右エ門が、江戸初登場のときに、関脇に位置したのも、そういう背景があった。
大相撲で三役とは大関・関脇・小結のことであり、関脇は大関を狙える一番近い階級でもある。大関・横綱とは異なり、関脇になるための特別な規定はなく、幕内上位もしくは小結で優秀な成績を収めた場合にはその地位につくことが出来る。同様に負け越しによって陥落する。普通、一度の負け越しで平幕(たいてい前頭二枚目)まで落ちるが、7勝8敗で小結にとどまる場合もある。世間一般では、小結と大差がないようにも見られがちだが、かつて何度も三役に上がり、大関候補と呼ばれた力士は例外なく関脇止まりであり、元小結と元関脇との間には、やはり地力において差があるものと見るべきだろう。
目次 |
[編集] 関脇在位記録
(2006年11月場所現在)
順位 | 関脇在位 | 四股名 |
---|---|---|
1位 | 21場所 | 長谷川勝敏 |
琴錦功宗 | ||
魁皇博之 | ||
4位 | 20場所 | 武双山正士 |
5位 | 18場所 | 琴光喜啓司 |
6位 | 17場所 | 栃東大裕 |
若の里忍 | ||
8位 | 15場所 | 貴闘力忠茂 |
9位 | 14場所 | 安念山治 |
大麒麟將能 |
[編集] 関脇連続在位記録
(2006年9月場所現在)
順位 | 関脇在位 | 四股名 | 在位期間 |
---|---|---|---|
1位 | 13場所 | 魁皇博之 | 1995年1月場所-1997年1月場所 |
2位 | 9場所 | 逆鉾昭廣 | 1987年11月場所-1989年3月場所 |
武蔵丸光洋 | 1992年9月場所-1994年1月場所 | ||
4位 | 8場所 | 若ノ花勝治 | 1954年1月場所-1955年9月場所 |
長谷川勝敏 | 1969年1月場所-1970年3月場所 1971年5月場所-1972年7月場所 |
[編集] 関脇で優勝した力士
場 所 | 地 位 | 四股名 | 成 績 | 翌場所 | 最高位 |
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1929年(昭和4年)1月場所 | 東関脇 | 玉錦三右エ門 | 10勝1敗 | 東関脇(9勝2敗) | 横綱 |
1932年(昭和7年)2月場所 | 西関脇 | 清水川元吉 | 8戦全勝 | 西関脇(8勝2敗) | 大関 |
1934年(昭和9年)1月場所 | 西関脇 | 男女ノ川登三 | 9勝2敗 | 西張出大関(5勝6敗) | 横綱 |
1936年(昭和11年)5月場所 | 西関脇 | 双葉山定兵衛 | 11戦全勝 | 東大関(11戦全勝) | 横綱 |
1940年(昭和15年)5月場所 | 西関脇 | 安藝ノ海節男 | 14勝1敗 | 東大関(12勝3敗) | 横綱 |
1948年(昭和23年)10月場所 | 西関脇 | 増位山大志郎 | 10勝1敗 (○東富士) |
西大関(7勝6敗) | 大関 |
1952年(昭和27年)9月場所 | 西関脇 | 栃錦清隆 | 14勝1敗 | 東張出大関(11勝4敗) | 横綱 |
1956年(昭和31年)3月場所 | 東関脇 | 朝汐太郎 (のち朝潮太郎) |
12勝3敗 (○若ノ花) (○若羽黒) |
東関脇(8勝7敗) | 横綱 |
1957年(昭和32年)3月場所 | 西関脇 | 朝汐太郎 | 13勝2敗 | 西大関(9勝6敗) | 横綱 |
1960年(昭和35年)11月場所 | 東関脇 | 大鵬幸喜 | 13勝2敗 | 東張出大関(10勝5敗) | 横綱 |
1962年(昭和37年)3月場所 | 東張出関脇 | 佐田の山晋松 | 13勝2敗 (○大鵬) |
西大関(13勝2敗) | 横綱 |
1962年(昭和37年)5月場所 | 西関脇 | 栃ノ海晃嘉 | 14勝1敗 | 東張出大関(9勝6敗) | 横綱 |
1972年(昭和47年)3月場所 | 東関脇 | 長谷川勝敏 | 12勝3敗 (○魁傑) |
東関脇(8勝7敗) | 関脇 |
1972年(昭和47年)5月場所 | 西関脇 | 輪島博 | 12勝3敗 | 東関脇(8勝7敗) | 横綱 |
1974年(昭和49年)1月場所 | 東関脇 | 北の湖敏満 | 14勝1敗 | 東大関(10勝5敗) | 横綱 |
1975年(昭和50年)11月場所 | 東関脇 | 三重ノ海五郎 | 13勝2敗 | 東大関(8勝7敗) | 横綱 |
1981年(昭和56年)1月場所 | 東関脇 | 千代の富士貢 | 14勝1敗 (○北の湖) |
東大関(11勝4敗) | 横綱 |
1981年(昭和56年)9月場所 | 東関脇 | 琴風豪規 | 12勝3敗 | 東大関(11勝4敗) | 大関 |
1983年(昭和58年)5月場所 | 東関脇 | 北天佑勝彦 | 14勝1敗 | 東張出大関(9勝6敗) | 大関 |
1986年(昭和61年)3月場所 | 西関脇 | 保志延芳 (のち北勝海信芳) |
13勝2敗 | 東関脇(11勝4敗) | 横綱 |
1992年(平成4年)5月場所 | 西関脇 | 曙太郎 | 13勝2敗 | 東大関(全休) | 横綱 |
1999年(平成11年)1月場所 | 東関脇 | 千代大海龍二 | 13勝2敗 (○若乃花) |
西大関(3勝8敗4休) | 大関☆ |
1999年(平成11年)7月場所 | 西関脇 | 出島武春 | 13勝2敗 (○曙) |
東大関2枚目(10勝5敗) | 大関☆ |
2000年(平成12年)1月場所 | 東関脇2枚目 | 武双山正士 | 13勝2敗 | 東関脇(12勝3敗) | 大関 |
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- 四股名は優勝当時の四股名。
- 成績の()内は優勝決定戦。決定戦は1947年(昭和22年)6月場所から導入され、それ以前は同点の場合は番付上位者の優勝。玉錦には他に関脇での優勝同点がある。
- 地位の「2枚目」などは、張出でなく番付の枠内に書き出されたもの。
- 曙の大関2場所目は東張出で9勝6敗。
- 最高位の☆は2005年末現在で現役。