那須正幹
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那須 正幹(なすまさもと、1942年6月6日- )は、児童文学作家。広島県広島市己斐(こい)(現・西区己斐)生まれ。現在は山口県防府市に在住。
1945年8月、広島市の自宅で被爆。広島市立基町高等学校を卒業し、虫が好きだったので島根農科大学(現:島根大学)で林学を専攻。大学卒業後、上京して自動車のセールスマンになったが、まもなく会社の配置転換のやり方に腹を立てて退社。広島市の実家に戻ってから家業の書道塾を手伝っていたが、姉に誘われて広島児童文学研究会に参加。1972年、『首なし地ぞうの宝』で学研児童文学賞を受賞しデビュー。その後、1975年に『屋根裏の遠い旅』という反戦を題材にした児童文学作品を執筆したのを皮切りに多数の児童文学作品を生み出した。
代表作は「ズッコケ三人組」シリーズ。第一作は1978年に執筆した『それいけズッコケ三人組』。NHKで児童ドラマ、民放ではテレビ東京系でアニメにもなっている。2000年、同シリーズでの成功を認められ、第23回巌谷小波文芸賞を受賞。その他、『さぎ師たちの空』で路傍の石文学賞受賞。「ズッコケ三人組」シリーズ第 40 作『ズッコケ三人組のバック・トゥ・ザ・フューチャー』では、野間児童文芸賞を受賞。また2004年11月現在の累計発行部数は 2100 万部(文庫本を含む)で、これは国内の児童文学シリーズとしては史上最大のミリオンセラーとなっている。
1981年に川村たかしら児童文学者ともに児童文学創作集団「亜空間」を結成し、同タイトルである「亜空間」を季刊誌として創刊した。
多数の児童文学で知られるが、1995年『絵で読む広島の原爆』など、社会的テーマを持つ作品もある。原水爆禁止日本協議会主催の「原水爆禁止世界大会」で講演も行なっている。
執筆活動の傍ら、山口女子大学(現 山口県立大学)では、児童文学を教えていたこともある。