谷崎潤一郎賞
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谷崎潤一郎賞(たにざきじゅんいちろうしょう、谷崎賞)は、1956年に中央公論社が設けた中央公論新人賞を同社80周年を期に発展的解消し、新たに1965年病没した作家谷崎潤一郎にちなむ文学賞。以降年一回発表されている。中央公論新人賞は1975年に復活し、20年間続いた。 受賞は選考委員の合議によって決定される。 受賞者には正賞として時計、副賞として100万円(2004年現在)が授与される。
受賞作は中堅の作家の作品が受賞するケースが多く、受賞者の代表作ともいうべきものが非常に多い文学賞である。そのため、受賞作を中心に読書すれば、戦後日本文学のかなりの部分を押さえることが可能である。
目次 |
[編集] 受賞作一覧
[編集] 第1回から第10回
- 第1回(1965年) - 小島信夫 『抱擁家族』
- 第2回(1966年) - 遠藤周作 『沈黙』
- 第3回(1967年) - 大江健三郎 『万延元年のフットボール』、安部公房 『友達』
- 第4回(1968年) - 該当作なし
- 第5回(1969年) - 円地文子 『朱を奪うもの』『傷ある翼』『虹と修羅』
- 第6回(1970年) - 埴谷雄高 『闇のなかの黒い馬』、吉行淳之介 『暗室』
- 第7回(1971年) - 野間宏 『青年の環』
- 第8回(1972年) - 丸谷才一 『たった一人の反乱』
- 第9回(1973年) - 加賀乙彦 『帰らざる夏』
- 第10回(1974年) - 臼井吉見 『安曇野』
[編集] 第11回から第20回
- 第11回(1975年) - 水上勉 『一休』
- 第12回(1976年) - 藤枝静男 『田紳有楽』
- 第13回(1977年) - 島尾敏雄 『日の移ろい』
- 第14回(1978年) - 中村真一郎 『夏』
- 第15回(1979年) - 田中小実昌 『ポロポロ』
- 第16回(1980年) - 河野多惠子 『一年の牧歌』
- 第17回(1981年) - 深沢七郎 『みちのくの人形たち』、後藤明生 『吉野大夫』
- 第18回(1982年) - 大庭みな子 『寂兮寥兮』
- 第19回(1983年) - 古井由吉 『槿』
- 第20回(1984年) - 黒井千次 『群棲』、高井有一 『この国の空』
[編集] 第21回から第30回
- 第21回(1985年) - 村上春樹 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
- 第22回(1986年) - 日野啓三 『砂丘が動くように』
- 第23回(1987年) - 筒井康隆 『夢の木坂分岐点』
- 第24回(1988年) - 該当作なし
- 第25回(1989年) - 該当作なし
- 第26回(1990年) - 林京子 『やすらかに今はねむり給え』
- 第27回(1991年) - 井上ひさし 『シャンハイムーン』
- 第28回(1992年) - 瀬戸内寂聴 『花に問え』
- 第29回(1993年) - 池澤夏樹 『マシアス・ギリの失脚』
- 第30回(1994年) - 辻井喬 『虹の岬』
[編集] 第31回から第40回
- 第31回(1995年) - 辻邦生 『西行花伝』
- 第32回(1996年) - 該当作なし
- 第33回(1997年) - 保坂和志 『季節の記憶』、三木卓 『路地』
- 第34回(1998年) - 津島佑子 『火の山—山猿記』
- 第35回(1999年) - 高樹のぶ子 『透光の樹』
- 第36回(2000年) - 村上龍 『共生虫』、辻原登 『遊動亭円木』
- 第37回(2001年) - 川上弘美 『センセイの鞄』
- 第38回(2002年) - 該当作なし
- 第39回(2003年) - 多和田葉子 『容疑者の夜行列車』
- 第40回(2004年) - 堀江敏幸 『雪沼とその周辺』