確率過程
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確率論において、確率過程とは時間とともに変化する確率変数のことであり、株価や為替の変動、ブラウン運動などの粒子のランダムな運動を数学的に記述するモデルとして利用される。
[編集] 数学的な定義
確率空間 を(Ω, F, P)とし時刻の集合を Tとしたとき、X が状態空間 S に値をとる確率過程というのは
であり、すべての時刻 t ∈ T に対して Xt が確率変数になっていることである。
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T は離散時間 T = {1, 2, 3, …} や連続時間 T = [0, ∞) が用いられ、状態空間は通常はユークリッド空間かZである。
[編集] 例
ブラウン運動の数学的モデルはウィーナー過程であり、連続時間でユークリッド空間に値をとる確率過程の典型例である。ウィーナー過程はさらに独立増分過程、ガウス過程、マルチンゲール、マルコフ過程といった確率過程の各クラスの典型例でもある。