災害ボランティアセンター
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災害ボランティアセンター(さいがいボランティアセンター)は、災害発生時のボランティア活動を効率よく作業するための組織である。
1997年(平成9年)1月のロシア船籍のタンカー「ナホトカ号」による重油流出災害では、のべ27万4607人(防災白書)が災害ボランティアとして参加したが、これだけ多くの、しかも大部分が初心者であるボランティアが効率よく作業するためには、これを調整する組織が必要とされた。そこに、阪神・淡路大震災での経験を有する、災害NGOが、地元の青年会議所などに働きかけて組織したのが我が国における本格的な災害ボランティアセンターであるとされている。これはNHKの「プロジェクトX」にも取り上げられたが、その番組内容には、その後、神戸から来た災害NGO「神戸元気村」と、地元のボランティア組織が運営を巡って鋭く対立し、内部調整も困難になった災害NGOが現地を離れる事により収束された、という事実が収録されず、NGO=ヒーロー扱い、になっているとの批判もある。
[編集] 災害ボランティアセンターの設置者
- 行政や公的機関が設置し運営する(公設公営)
- 災害ボランティアやNGOが設置し運営する(民設民営)
- 行政や公的機関が設置し、災害ボランティアやNGOが運営する(公設民営)
が主体であり、近年の多くは公設民営であった。
しかし、災害時には、行政の持つ信用性が有用であること、行政が設置する災害対策本部と災害ボランティアセンターとの間に情報共有が相互にとって不可欠である事等の理由から、最近は、行政も災害ボランティアセンターに運営スタッフや連絡スタッフ(自衛隊災害派遣部隊の連絡幹部に相当)を送る「協設協営」が、福井県や京都府で提唱されている。
[編集] 常設の災害ボランティアセンター
京都府は、2004年(平成16年)10月20日の台風23号の教訓から、常設で官民共同の、災害ボランティアセンターを設置する事を決め、翌年5月に「京都府災害ボランティアセンター」を京都府社会福祉協議会内に設置した。 また京都市も2006年(平成18年)4月に、京都市、京都市社会福祉協議会、きょうとNPOセンターの3者が共同で、常設の「京都市災害ボランティアセンター」を設立した。
平成18年5月14日には、京都市伏見区の桂川河川敷において行われた、国土交通省近畿地方整備局などの水防訓練で、府・市の災害ボランティアセンターが初めて合同訓練に参加した。
佐賀県は、2005年京都府に次いで、全国で2番目に佐賀県社会福祉協議会の主管で常設の災害ボランティアセンターを構成したが、官民の連携ではなく、会員を募りその会費で運営するスタイルを取っている。