江ノ島電鉄200形電車
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200形電車(200がたでんしゃ)は江ノ島電鉄がかって所有していた電車 。
戦前から続いた納涼電車に窓ガラスを取り付け普通車化した初代200形と、1956年に車両近代化試験として改造された200形連結車とがある。
各車両とも複雑な改造歴があり、最終的に200形連結車は連接化改造を受け300形306編成として生まれ変わり、1991年まで活躍した。
[編集] 初代200形
初代200形は1936年に車体のみ新製され誕生した納涼電車の100形111・112が元である。
111は1936年に誕生し、1934年に西武新宿軌道線から譲渡された普通車の111と台車を共用とし夏期のみ納涼電車として運行する目的で製造された。後に改番され113(2代目)を名乗った後1949年に202へ改番され、翌年には窓ガラスを取り付け普通車化された。
202は1954年に車体のみ東京都電から車体更新で不要になった旧車体を譲渡されたもの(都電170形174の車体)に載せ替え車体のみ2代目となった。
一方の112は111と同時期に誕生し、改番され114を名乗った後201(初代)を名乗った。この201は200形連結車の201号車とは別の車両であり、500形501編成への改造名義で1956年に廃車となっている。
[編集] 200形連結車
200形連結車は、車両近代化の際に連結車(ボギー車で2両固定)とするか連接車とするかの試験のため、1956年に300形301編成と同時に100形112と初代200形202を連結改造した車両である。 落成当初は112+202の形式を名乗っていたが、後に改番され201(2代目)+202となった。
このうち112は1934年に西武新宿軌道(現・西武鉄道)から購入した車両であり、上記112と同時期に同じ車号の車両が在籍したことになるが、こちらの112は普通車であり、納涼電車の112と台車を共用して運行されていたため、夏期は112(納涼電車)が運行され、それ以外の季節は台車を履き替え112(普通車)が運行されていたものと思われる。 この112が1953年に車体のみ東京都電から譲渡されたもの(都電150形の車体)に載せ替え2代目112形となった。
この2両を連結化改造したものが200形連結車両であるが、種車の違いから同形式ながら屋根高さ・幕板高さが異なっており、その後300形306編成に改造された後もそのままであった。
連結面貫通幌をはじめ、連接車に比べ不具合が多かったこともあり、1968年に連接車化改造を施され、300形306編成となり形式消滅した。
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